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2009年8月28日

マレーナ(2000) 

- 登場シーンがすべて - 

監督 ジュゼッペ・トルナトーレ 主演 モニカ・ベルッチ

戦時下のイタリア、シチリア島。ここで暮らす少年が憧れる美貌の女性は、夫を戦地に送って父親といっしょに暮らしていた。食料事情が悪化し、さらに夫が戦死したらしいということで、彼女は町の有力者につきまとわれたり、ドイツ軍相手の娼婦になって生活するようになる。当然ながら町の女達は彼女に激しい嫉妬や嫌悪感を抱く。そしてドイツ軍が去った後には・・・

「マレーナ」は、公開される少し前に久米宏の番組で紹介されたので知っていた。とにかく主演女優が大変に色っぽいらしいと言って出てきたモニカ・ベルッチを見て、ハリウッド映画のヒロインとは違った雰囲気に新鮮味を感じた。あまり女優女優していない、モデルの一発屋のような印象だった。

もともとは本当にモデルをやっていてスレンダー体型だったらしいが、映画のために太ったという話だった。マレーナ以降にも様々な作品に登場していたが、あんまり魅力的な感じは受けなかった。海岸の道を白い服を着て少年達の前を歩くマレーナの姿には敵わない。あのシーン(下の写真)は最高だった。向きが左右逆かも・・・

Photo_2

特に白い服が印象的だった。普通は目立ちすぎてあんな服は敬遠するものだろうが、おそらく映画用に設定されたのだろう。

宣伝文句で言えば、いわゆる体当たり的というか、不必要におっぱいを見せるシーンもあったので、この作品は趣味が良いとは言えないかも知れない。色気で客を惹きつけようとするのは当然だが、あざとくなってはいけない。遠景から撮影するか、背中を見せるだけのほうがより訴える力があると思う。

監督の趣味には私は同感できない。「ニュー・シネマ・パラダイス」や「海の上のピアニスト」の構成にも問題があったと思う。アイディアは素晴らしいのだが、メリハリが利いていない。

主演のベルッチは黒髪で結構グラマーな体型をしていて、ハリウッドの流行の女優達とは違っていた。昔の映画に出てきそうな懐かしいタイプの美女だったので、かえって新鮮に感じてしまったのかも知れない。

主人公であるはずの少年役などは誰でも良かった。情けないストーカーにすぎない少年だったが、彼によってマレーナが救われる展開は、それなりに美しい話とも思える。私なら最後には大きな不幸(マレーナの惨めな死)がナレーションで語られるほうがより似つかわしいと思うが・・・

子供の頃、美しい大人の女性が通ると、「あの人美しいなあ。」と、ぼんやり眺めることはあったが、やはり遠巻きに眺めるくらいしかできなかった。直接話しても、相手にされないだろう、自分とは関わってはいけないのだ、対象外の人間なんだと感じていた。

クラスのカワイコちゃんにも憧れるのだが、色気が違いすぎて比較の対象にならない感じ。子供ながら「妊娠可能か否か」の違いを動物的に感じていたような気がする。たぶん、臭いのような原始的な感覚の違いだ。

気がつくと自分はそんな女性達の父親に近い年齢になってきた。またまた彼女らの「対象外」の世代になっているわけだ。「対象内」の時期の短かったこと・・・

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