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2009年8月24日

ガタカ(1997)

- 爽快感が欲しい -

主演 イーサン・ホーク ユマ・サーマン

優秀な遺伝子を持つ人間が優先される未来社会の話。宇宙飛行士になるためには、優秀な遺伝子を持っていないといけない。心臓病などの遺伝子を持つ主人公は、身障者となったエリートと共謀してエリートになりすまし、飛行会社「ガタカ」に入る。しかし、彼に疑いを持った上司が殺されたため警察が捜査を開始し、彼の身辺が洗われることとなった・・・

・・・作品の全体にわたって緊迫感が維持され、ほどよいサスペンスと感じた。でも好みが分かれるかもしれない。

アクションシーンがあるわけではない。宇宙飛行士の話なのに宇宙の映像も全くない。ほとんどは人間ドラマだけで終わりなので、CGを期待する人には全くの期待倒れ。もしかして予算をケチったのか?と、勘ぐりたくなる。

でも、犯罪者のドラマとしては盛り上がっている。役者の力と演出の仕方、舞台となる会社の妙に整然とした感じなどが上手くマッチしているようだ。無駄な舞台はなく、会社の内部が2-3箇所、自宅が一箇所、ロケが道路と店が2-3件、海が一箇所くらいの最小限で撮影できたように思える。

ユマ・サーマンの役柄は、いつもの彼女とは異なる。彼女でなくても良かったかもしれない。もっとクールで知的な美人のほうが向いていたかもしれない。イーサン・ホークは存在感があった。しかし、野心家ならトム・クルーズのほうが向いていたかも。出演料がおりあわなかったのか?

ジュード・ローの表情が相変わらず素晴らしい。車椅子の動かし方も練習したのか、非常に動きが自然だった。

この作品は興行的には惨敗したらしい。やはりCGがなくて、お色気シーンも今ひとつとなれば、宣伝しにくい点があったからか。ドラマ部分は素晴らしかったと思うが、やはり現代はそれだけでは・・・。家族で観るのには少々暗すぎる雰囲気。恋人といっしょに観ても、後味が良いかどうか?やはり爽快感を客に与えるような表現なり、ストーリーが欲しかった。

将来も遺伝子操作で子供を選ぶようにはならないと思うが、特定の遺伝性疾患については羊水で早期に判断しようという動きは始まっている。倫理的な面では仕方ないのかも知れない。たまたま大きな病気がない子供に恵まれたので深刻さが解らないのだが、障害のある子供を育てるのは大変なことだ。

映画のテーマでもあるが、優秀な遺伝子を持った人間だけが職業につけるような社会はあって欲しくない。社会のやる気、発展を阻害すると思う。せいぜいバレリーナやバスケットボールの選手くらいならいいかも。

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