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2009年8月 8日

恋しくて(1987)

- 高校生の表現が秀逸 -

主人公は高校生で美術の才能がある。しかし父親は彼を大学にやってホワイトカラーにしたいと考えている。主人公は不満を抱きながらも高校とバイトの生活を送り、目標を抱けずに無気力な状態。友人はパンク風の格好をした女友達。ある日、彼はふと美少女に目を奪われる。一目ぼれした彼は彼女に交際を申し込むが、彼女のボーイフレンドが反発し、彼をワナにはめようと画策する・・・

・・・主人公が憧れるカワイコちゃん役リー・トンプソンは26歳くらいの時に、この作品で高校生を演じていたようだ。26歳では普通なら無理がありそうだが、画面で見る限り全く自然である。はっきり言えば、あんまり美しいとは言えないような気がする。皆の憧れの美少女役としては少し疑問が残る。彼女がキャスティングされた理由がよく分からない。

「ビバリーヒルズ・コップ」の刑事役が懐かしいジョン・アシュトンは主人公の父親を演じているが、こちらも少しイメージと合わない気がする。

青春映画としてはなかなかの出来栄えか。でも邦題には意味が全然ないような気がする。原題のSome kind of wonderfulも余計に訳がわからない。私なら「愛と青春の旅立ち」と付けるだろう。そんな映画、どっかで既にあったかな?

主人公や女友達の演技は良かった。悩める部分や、それなりに楽しんでいる部分、未来への不安や希望などを上手く表現できていた。微妙に反応が遅れる瞬間や、ナイーブな部分の演出が素晴らしかった。

この作品は家族で観れる。小さな子供も。若い人達も、それなりに楽しめる。勧善懲悪の部分もあるし、ハッピーエンドと言えるし、全体の雰囲気は悪くない。

もし美術などに才能があっても、自分が将来その面で勝負してみようという気にはなかなかなれないだろう。並外れた才能を自覚していれば別だろうが、通常の学校生活で自分の力を自分で認識できる人は少ないのではないか?

きっと才能を埋もれさせたまま別の仕事に精を出している人は多いだろう。

プロ野球の選手達にインタビューした記事を読んだことがあるが、例えばヤクルトの古田捕手は、自分達はドラフト外の面子だから、プロの世界はさらに想像がつかないほどのレベルなんだろうと思ったと述べていた。いっぽう、西武の伊東捕手は自分の力は並みの高校球児とは全く違うレベルであり、プロを目指すべきだと感じたと言っている。選手によって感じ方や、その表現の仕方には違いがあるのだろう。自信と不安が交錯するものではないか?

スポーツの場合は比較的解りやすいが、美術の世界では難しい。デザイナー達はどのようにして自分の道を選んだのだろうか? 平和で景気が良い時代はデザインも需要があるが、戦争でも始まればデザインどころではない。 そんなことどうでもいいから自分はデザインで生きたいと感じるほどの情熱があるから選ぶのだろうか?

自分が今の道を志した理由も明確には答えられない。故郷に医者がいなかったことや、おじいちゃんの手術の記憶、自分の成績や周囲の期待、後は単に他の職業、他の診療科に興味がわかなかったからか?

コンピューター業界は凄い収入になりそうだと高校生の頃には考えたが、自分に向くとは思えなかった。でもソフトのデザインをさせたら良い仕事が出来たかもしれない。今思えば、もったいないことだったかも。

自分に、まさかプロ野球選手の才能があったとは思えないが、パチプロやデザイナーの才能はあったかもしれない。たまたま腰を傷めて座り仕事がキツイと思っただけで、実は凄い才能があったのかもしれない。でも「オレはパチンコで勝負する」と決心するのは勇気がいる。

 

 

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