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2009年7月 6日

守護神(2006)

- 健全そのもの -

主演 ケヴィン・コスナー アシュトン・カッチャー

海難救助にあたるレスキューダイバーのエースである主人公は、事故で同僚を死なせてしまう。心に傷を負った彼は現場を離れ、訓練所の教官を勤めることになる。訓練生には生意気な水泳チャンピオンがいる。彼と対立しながら、主人公は厳しいトレーニングを訓練生に施す。脱落者が続出。教官仲間からも必ずしも好意をえることはできなかったが、なんとか訓練は進む・・・

・・・「海猿」を観ていないので比較ができないが、この作品は意外に完成度の高い、ノーマルな作品だと思う。テーマもノーマル、健全さのかたまりのような感じ。出演者達も非常に真面目なキャラクターを真面目に演じている印象。ストーリーも体育会系のノリそのもの。アメリカでは軍関係者達には受けたのではないか?

意外なほど素晴らしいのは、特に特撮をまじえた海の映像である。激しく荒れる海の迫力を実写とプールでの撮影の合成で見事に表現している。その技術の高さが素晴らしい。光の具合、水が流れ込む量やタイミング、波の自然な動き、それらの組み合わせが、まさにプロのレベルでなされていた。

この作品は、たぶん家族で観ることが出来る。真面目で、健全で完成度が高いからだ。でも、ちょっと単純すぎるきらいはあるので、しらける人もいるだろう。恋人と見ても同様に反応が分かれるかも知れない。

アシュトン・カッチャーは、私には喜劇のイメージが強いのだが、この作品では見事にマッチョマンにはまっている。見ようによっては変な顔なんだが、自信過剰なトム・クルーズ的演技と、過去のトラウマを吐露する素直な表情と、体力、ユーモアなどをうまく表現していた。

主演のケヴィン・コスナーも良かった。彼がしゃしゃり出て活躍しすぎると映画全体のバランスを壊してしまうが、近年の彼はやや引いて出演するコツを覚えたようで、なかなかに味わいのある人物を演じていた。ただし、できれば彼の友人役や教官仲間達の生き様というか、出番を増やしてあげても良かったような気がする。作品の重みというか、奥の深さに関しては、やや不足するものを感じた。

トップガン、愛と青春の旅立ちなど、軍隊~救急隊関係の映画は臭いものが自然に多くなる。時には観てられないほどになることもあるが、この映画は耐えられる。命を救うために自分の命をかける使命に関しては、訴える力があった。

海難救助隊の全面的な後援があったというのも判る。

映画の中で海軍ご用達のバーに立ち寄ったダイバー達がいきなりビールをかけられるシーンがあったが、理解に苦しむ。海軍とダイバー達は事故の際には助け合うべき仲間のような気がするのだが、何か伝統的に対立する要因があるのか?職場におけるテリトリー争い、ライバル的な意味合いか?

こんな連中がいたんじゃ、外国人が入り込んだら何をされるか判ったもんじゃない。時に軍関係の大学に入学する日本人がいるらしいが、人種的ないじめか単なる新入生いびりか判らないイビリにあうという。たぶん両方なんだろう。ひと昔前の日本も朝鮮、台湾人に対してはひどかったから、あいつらが特別ひどいとは言えないが・・・

「地上より永遠に」のように軍隊も完璧な組織ではないはずだ。さらに人種からみのイビリや事件は絶対に多いはずだ。ただし、映画では圧倒的に健全主義、軍隊礼賛主義の作品のほうが多い。それでシラケない人が多いのがアメリカの特徴だ。アメリカの歴史や、戦略的な宣伝、教育の効果なのだろう。

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