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2009年5月20日

デイブは宇宙船(2008)

- 意外な快作 -

監督はブライアン・ロビンス、主演はエディ・マーフィー。エディ・マーフィーが宇宙から降ってくる。と思いきや、彼の形をした宇宙船が地球に降り立っていたのだ!中には小人の宇宙人が入っていて、操縦していた。彼らの目的は地球の海水に含まれる塩を奪うことであった・・・

意外な痛快作と言うべきか、くだらなくて面白い作品。製作は20世紀フォックス。特撮は結構な金をかけているようにも見えるが、インチキくさい宇宙船内の様子や、クルー達の動作は二級品のテレビ番組の雰囲気がする、意図的にチャチに作ったかのようなうさんくささを感じる。

制作費が6000万ドルって本当か?と思える作品だが、興行成績は悪く、日本では公開もされなかった。でもインチキくさい感じがおかしい。エディ・マーフィー喜劇としては、久しぶりの快作ではないか?ただし彼の下品なギャグが満載というわけではなかったので、彼のファンには不満が残るかも知れない。

「チアーズ」で主人公のライバル役だったガブリエル・ユニオンが出演している。好印象の演技だが、特別に魅力的だろうか?脇役たちの演技も、ちょっとオーバーすぎる人もいて、傑作ということはできない印象。でも、この作品は二級で構わないと思う。スタッフもテレビ界の人が多かったのかも知れない。演技はテレビのコメディーそのもの。

もしかすると多少とも演出を変えれば、結構な爆笑映画になっていたのかも知れない。主人公の表情や動作、話し方のおかしさは及第点を与えていいレベルだったので、もうちょっとだったのかもしれない。宇宙船が巻き起こす騒動が、たまたま人々を救ってしまうような展開は面白いはずだし、誰かをひどい目にあわせてしまう展開もありえる。

たとえば堅物の船長が別にいて人類を破滅させようとしているのに、クルーのエディ・マーフィーが反抗するようなストーリーだったら、彼のキャラクターを生かすこともできたのではないか?軍人らしからぬ下品でスケベなギャグでひんしゅくを買っていた主人公が、最後にヒーローになる話のほうが受けはいいと思う。

ヒロイン役のエリザベス・バンクスの存在が生きていない。せっかくだから黒人の女性をヒロインにして、セクシーな場面を作ると面白かったのに・・・つまり、宇宙船だと気がつかないまま好きになった人間の女が迫ってくるシーンや、無視されていた主人公が最後に愛を勝ち取る話が期待できる。

軍人達の行動のパロディや、主人公のキャラクター設定に何かの問題があったのでは?スタッフの間での狙いが一致していない印象を受ける。エディ・マーフィーは、基本的に困った状況に追い込まれないといけない役者なので、敵役を設けるか他の人物に無理を要求されないといけないのだ。役者の魅力をアップするのが映画つくりのコツだと思うんだが・・・。

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