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2009年3月26日

パコと魔法の絵本(2008)

- マセガキではだめか? -

頑固でイジワルな老社長は、記憶が一日しか持たない少女パコと知り合う。彼女の思い出のために、社長は病院スタッフや入院患者たちに声をかけ、「ガマ王子の物語」の劇をやる。しかし、この劇の役者達の変人ぶりは、激しかった・・・

・・・念の入ったホームページを拝見し期待していたが、やっとDVDが発売されたので観賞。これは、いい作品だった。

演出家の後藤ひろひと氏の劇を映画化した作品らしい。非常に面白かったのは、もともとのアイディアが良かったからだろう。いかにも舞台で受けそうな感じがする。

監督の中島哲也は、きっとティム・バートン監督の影響も受けていると思うが、激しい色彩と著しく変形した構造物をギャグっぽく使うのが好きな人である。役者達の演技も、エキセントリック過ぎるくらいに激しい。舞台で大声でやったら、迫力が出て観客も大喜びしそうだ。ギャグには漫才の要素もあって、今日のエンタの神様などのコントと全く同じようなネタもあった。

最近の漫才の番組では、よく演劇出身と思える若者が、ギャグ満載の劇をやっている。いろんなタレントが次々と出てくるので、たまにしか観ない私は覚えきれない。でも、結構良くできていると感心することが多い。

観客もほとんどがテレビの漫才やコントを日常で見ているから、受けるべきところも解るし、仕掛けやどんでん返しの予感のようなものが解るのでストーリーも予想でき、製作者達の意図も解りやすいはずである。この作品はテレビのエンタの路線をまとめたものかも。

このスタイルでは、コントのような演技が最高に映える。このストーリーを真面目な表現で淡々と演じるのでは、役者の演技がいかにも役者くさくなって、とんでもない駄作になってしまう。極端な声の張り上げ方をすれば、そんなケチもつかない。だから、この映画のような極端な演出法しかなかったと思う。

パコの話し方が気になった。子役らしい発声法で、大変にかわいらしい子だったが、この作品の性格に合っていたのか?生意気なクソガキのほうが、かえって可笑しくて、ラストには悲しくなる効果は期待できないだろうか?

主人公の爺さんも困るくらいのヒネた子供が、途中で急に泣き出し、「僕は死にたくない!」などと叫ぶシーンがあったら、そりゃあ映画のレベルが変ってくる。そんなクサイ路線は嫌だったのか?せっかく作るなら、狙ってもいいような気がするんだが・・・

この作品は家族で観れる。今の子供にも受けそうな漫才的なギャグが満載だ。若い恋人にもOK.でも、年寄りは、最初の時点で敬遠してしまうかも。

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