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2009年2月20日

ミッドナイト・イーグル(2007)

- 題材は良し -

ミッドナイト・イーグルとは米軍の戦略爆撃機の愛称らしい。これが日本アルプスのある山に墜落する。何か重大なものが搭載されているらしい・・となると核爆弾だろう。

山中には自衛隊や、某国の工作員らが集まってドンパチが起こる。カメラマンの大沢たかおと、ジャーナリストの玉木宏は銃撃されながらも、問題の飛行機を目差すが、脱出不可能な事態が待っていた。

・・・テレビで拝見。しかし、私には全然満足のいかないデキだった。実は途中で観るのを止めてしまった。私には大沢たかおの良いところが、どうしても解らない。戦場カメラマンというと、私のイメージでは目がギョロッとした体育会系の脂ぎった男でないといけない。大沢は長身で、どちらかというと女学生にモテまくりの植物系、軟派なイメージがある。

今の役者なら、戦場に行ってもサバイバルできそうなのは、渡辺謙くらいだろうか?もっと若手なら、浅野忠信か?迫力がないとすぐ死にそうで真実味に欠けると思う。それが最大のネックになって、どうも作品の内容にまで注意が向かなかった。

演出方法にも違和感を感じた。銃撃戦が起こっている最中に、ノコノコモニター画面がある場所に出向いていって、皆と話をするなんて、そんな緊張感のない銃撃戦はない。敵に向かって、当りもしないのに恐怖にかられてヒーヒー言いながら銃を発射しようとするはずだ。もっぱら演出のために作られたモニターだと感じてしまい、メロドラマ化をあざとく感じてしまう。

いかにメロドラマらしくないメロドラマを作るかが大事だったと思う。お涙ちょうだいの演出方法は、過去の戦争を描く場合には有効だが、空想の物語を描く時には使えない。連想するものがはっきりない場合には、さけるべき手法だった。

極端な話、思い切りみじめで無残な死に方をする手もあった。いかにも役に立たない、何の意味もない死に方で、あっさり死んでしまうと、かえって真実味が出たかも知れない。敵に捕まって囮となり、「こいつを殺したくなければ出て来い!」と、拷問にでもかけられてエンエン泣き叫ぶ醜態をさらすのは逆に自然であり、戦いの意味を表わす意味はあると思うが・・・

でも、そんな演出では子供には見せられなくなるので営業的に無理だろう。いかに真実味がなかろうと、古いメロドラマに徹するしかない。

山の中でナパーム弾を使っても、どれだけの威力を発揮できるのか、疑問に思った。一山一谷を越えれば、爆風や油はかなりさえぎられる。敵を全滅させるのは難しくなると思う。

ましてや、遠距離から誘導するトマホークでは、数十メートルの誤差は仕方ない。第一、目標を特定できないはずだ。また、どの方向から爆撃するのかによっても威力は半減する。ちょっとした風向きや、地形のために数人の敵は生き残ってしまう可能性がある。一発のミサイルで安心するのは早い。

この作品は、誰にも勧められない。キャスティング、演出方法などがチャチだった。ロケをやって、多くの人を集めて作品を作るのだから、ひと工夫して欲しかった。題材は良かったと思うんだが・・

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