ナルニア国物語2(2008)
‐ 一作目よりだいぶマシ -
イギリスの戦時下を過ごした兄弟4人は、その後疎開先から帰って、今は学校に戻っている。でもある日、彼らは魔法の角笛に呼ばれて再びナルニア国に来ることになる。戻ってみると、彼らの時代のはるか後、ナルニアは滅ぼされて、末裔がこっそり森の奥深くで生活している状況。そこに人間界からカスピアン王子が逃げてくる。
人間界の暴君ミラースはカスピアン王子に取って代わって王となり、ナルニア国の完全制覇を目指す。いっぽう、王子に合流した4人兄弟は仲たがいしながらも、ナルニアの復活のために戦うことになる。こっそりミラースの城に潜入し、城門を明けて攻め込む段取り。ところが思わぬ計画変更で、一同は危機を迎えることになる。頼みのライオンの守り神様はどこかに消えていない。代わって、一作目で消えたはずの氷の魔女が復活しようとする。このままでは全滅しかないが・・・・
一作目は好きになれない作品であった。原作は1950年代に書かれた児童文学らしいが、全体像を知らないので、どこの部分を映画化し、今後どのように展開するのかも解らない、解らなくていいや、という気にさせる出来栄えであった。美しいCGはあったが、ドラマがない感じがした。
2作目は、ちょっと趣向を変えて王子の悩み、人間関係を話の中心に置いていた。主演は本来の4人兄弟ではなく、王子のほうであったようだ。そのため、人間同士のいさかいや成長、悩みなどのドラマが展開されて、そっちのほうで一作目のような子供ダマしに終わらなかった感じがする。ドラマ自体は特別変わったものではなく、それこそ少年少女の読む漫画には繰り返されそうな内容だったが、この映画を観る世代にとっては、それで充分ではないかと思う。
この主演の俳優はイギリスの人らしいが、大変なハンサムで将来はスターになるかも知れないものの、今回は恋愛もあまりさせてもらえなかったようで、いまひとつ印象が強くなかった。カッコよかっただけではスターにはなれない。兄弟の姉と悲劇的な愛があれば盛り上がったのに。彼としては将来を考えて死なせてもらうべきだった。ナルニアを救って死んだら、きっと今の子供たちが成人する頃には大ヒーローになっていたはずだ。
兄弟達の役は、どこがよいのか私には解らないような俳優ばかりだが、大変なコンテストで選ばれた名優ぞろいらしい。あんまり魅力的とは感じなかったが・・・。作品のなかで、兄弟の上二人は次回ナルニアに戻れないと話していた。これは、もしかすると上二人の年齢がそろそろ合わなくなってきたための営業的な理由を説明していたのかも知れない。原作を知らないので、憶測に過ぎないが・・・
CGの出来栄えは相変わらず素晴らしい。動物たちの動きは実に自然で、実写と区別できないほど。したがって、この作品は子供が観ると楽しいだろうと思う。恋人と見る映画に、この作品を選んではいけない。いくらなんでも、相手にバカにされるのがおちだ。家族でなら見てもいいと思う。
監督は一作目と同じで、シュレックの監督だそうだ。
シュレックはよくできた作品だったが、そういえば動物のキャラクターにも重なる部分があったような気がする。このシリーズは学芸会的な演技が気になる出来栄えで、今のところ劇場で観たいとは思えない。でも次回作は、もしかするとさらに進歩しているかもしれない。この二作目は、一作目よりもずっとマシだった。
