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2009年1月 8日

アーサーとミニモイの不思議な国(2006)

- 続編にも期待 -

アメリカの農村で暮らすアーサーには祖父がいたが、数年前に行方不明になったままだった。アーサーは祖父の書物を読んで、秘密の国への行き方を発見する。

その国は、アーサーの庭の地下にあった。小人に変身したアーサーは、小人の王国の王女と王子とともに、魔法使いMの王国へと向かう。途中で囚われていた祖父との再会を果たす。

Mによって小人の王国は危機に瀕していた。アーサー達も、濁流に飲み込まれてしまう運命。アーサーの頭脳でMに対抗することができるだろうか?

・・・登場人物の影が細かく表現され、立体的で細かい映像の美しさ、複雑さに感銘を受ける。微妙な笑顔の表現が、これからのCG映画のできの如何を示すと思うが、かなりのハイレベル。

非常に手の込んだ作品。ミニチュア模型もかなり大がかりに作ったらしいし、モームページを見ても、手間隙かけた様子が解る。ホームページ自体が凝っている。右端のつるべを移動させないと読めない作りになっていた。

原作はガルシア夫妻が構想を練ったものに、リュック・ベッソンが色付けをしたと解説されていた。最近の冒険物語の流行で、監督たちにも野心が芽生えたのかも知れない。

オリジナルな点は、少年が特殊な機械で小さくなって、庭の中にある小人の王国に行く時の仕組みであろうが、これは良いアイディアだった。あまりに簡単な方法では興ざめしてしまうので、この点は大事。この作品は、この点で満足できる出来になっていた。

小人の王国の王女は、あんまり美しい姫ではなかったが、これもよく計算されていたのかも知れない。一種のキモカワイサ的な要素がないと、小さい子供には受けないことが懸念されるから、デザイナー達が様々な意見を寄せて作ったのだろう。

キャラクターとしては、男性的で勇敢、口も悪いが色っぽいところもあるという典型的なアクションヒロイン。受けるための王道を行く感じ。

いっぽうのヒーローは、腕力がない、しかし頭脳と勇気を振り絞って、愛する姫のために騎士のごとく戦うという、これまた少年冒険物語の典型。

こういった物語で必ずボケ役が必要だが、今回は王子がその役目。できれば、完全な笑われ役専門、役立たずだったのが思いもかけない重要な役割を果たす、もしくは彼自身が成長する、あるいは犠牲となって皆を救う、などのはっきりした位置づけがあったほうが良かった。少し印象が薄い。

ワクワクの度合いについては、ロード・オブ・ザ・リングやハリー・ポッターの初回ほどの驚きはないと感じたので、研究不足と言えるか?壮大さでは最初から敵わないので、登場人物をいかに魅力的にするかが大事だったと思う。盛り上げ役のボケ係が非常に魅力的だったり、主人公がもっと苦難を乗り越え、精神的に厳しい状況からの脱出に成功していたら、話が感動的になったかもしれない。

同じような映画のシュレックシリーズでは、ドンキー役がもっと目立っていた。全体にも、ギャグのオンパレード、醜さ~美しさという普遍的なテーマもあった。子供達だけでも涙を期待できるようなストーリーにできなかったものか?そんなディズニーチックな狙いは、フランス流にはダサいのか?

主人公のフレディ・ハイモア君は素晴らしい顔をしている。若い頃のイーサン・ホークに似ている。既に子役ナンバーワンの座にいると思うが、ちゃんと演技しているし、表情がオーバーすぎない点などは立派。

 

 

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