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2008年12月 8日

紀元前1万年(2008)

ローランド・エメリッヒ監督 作品

古代のエチオピアかスーダンの高地が舞台らしい。

マンモスなどを狩して生活していた村に、ある日騎馬隊が現れ村人を人質にしていく。主人公は恋人を奪われ、騎馬隊を追う旅に出る。

途中は山岳地帯、ジャングル、砂漠を抜けてエジプトに到達。村人はピラミッドを作る奴隷になっている。主人公は近隣の部族の協力を得ることに成功し、戦いを挑む。

それだけなんだが、途中でマンモスの狩、ダチョウの先祖?との戦い、サーベルタイガーとの出会いなど、美しくみごとにリアルなシーンが多かった。

紀元前1万年を題材にしても、人間同士の物語は作りにくいのでは?と思っていたが、村の仲間との人間関係は極めて普遍的に描かれており、現在とも変らないようなドラマがあった。ただし、涙を流すほどのラブ・ストーリーや仲間との友情が感じられたわけではない。

この映画のウリは、古代の生物や建築物のCGによる再現であった。マンモスの動きに関しては感動的なくらいによくできていた。おそらく実際にヤリを投げつけられたら、あんな風に反応するだろうと思えるほどリアリティがあった。

狩の場面では、人間達の動きもCGを多用すれば自然に描けたかも知れないが、実写がほとんどだった。明らかに車か何かで俳優達を引っ張っているなと解っては面白くない。人間が簡単に吹っ飛ぶ様を表現すべきだった。

紀元前1万年前は、さすがのエジプトでも大きな王朝はなかったはずなので、巨大なピラミッドは作れていなかっただろう。3000~4000年前くらいが妥当な時期ではないか?その当時はマンモスはいなかったのでは?でも、こんな考証は必要ないだろう。

恋人を救うために旅をする物語は、単純で良い。この作品は家族で観ることができると思う。小さい子にも解るような作り方をしてある。娯楽作品としてのレベルは高いと言えるだろう。恋人といっしょに、「あれ?1万年前に、こんなことってありえるかいな?」などと論じるのもいいし、ただ映像を楽しむのも良い。

ドラマは退屈でも、感動的なCG映像はある。

せっかくなら、もっとドラマに力を入れても良かったのではないか?ファラオとの戦いではリアルさが失われるので、騎馬民族との戦いにする。友情と愛との板ばさみ、狭い部族同士の戦いから人類の未来を変える大きな一歩を踏み出す、なんて色々あると思う。

 

 

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