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2008年12月25日

バブルへGO(2006)

- ホイチョイのノリだ -

日立製作所の研究員である薬師丸ひろ子がタイムマシンを開発した。彼女は、それを使って17年前に飛ぶ。何か特別な使命を持っている。

娘の広末涼子は母親が死んだと思っていたが、財務省の役人である阿部寛から事実を説明される。

バブルの時代に飛んで、不動産取引規制を撤廃させる計画のために、母親が働いていると言うのだ。母親を助けるために、広末も過去に飛ぶことになる。

わずか17年前だが、携帯電話はないし、皆は能天気にバブルは続くと思って遊びまくっている。広末達の訴えを信じてくれる人はいない。

大蔵省に乗り込んで、大物官僚に直接話をつけようとするが、意外な悪事が隠されていたことが解る。

はたしてバブルを崩壊させないで済むか?彼女らの運命は?そして日本の運命は?

広末涼子 阿部寛が主演。

この作品を調べていて始めて知ったのだが、これはホイチョイプロダクションズの作品だったのだ!そういえば、この作品のノリは懐かしいバブル時代のノリだ。実に軽い。ギャグも大人しいし、くだらないし、でもお坊ちゃま達が好きそうなセンス。

当時、バカな若者が遊びのついでに仕事するような時に参考にしていた映画の、あのノリだ。さすがに気恥ずかしくなったのか、当時をパロディ化してはいるが、紛れもなくヤツラの仕事だ。

あの頃のワチキは可哀そうだった。バブルは周辺をすり抜けるばかりで、いっこうに自分の手には何も回ってこなかった。もうちょっと早く生まれるか、逆に遅ければ楽しめたかも知れないのに・・・。

学生時代は、そんなに景気が良いわけではなかったし、学生だから金がなくて、女の子とクルーザー貸切のパーティーなんて、もう想像すらできなかった。

医者になったら当直の連続と、後は死にかかった患者さんの管理、実験の手伝い、医局の雑用など、時間の浪費としか言えない苦難の道。もっと合コンしておけば良かった・・・。

ジュリアナに一回は行こうと思っていたが、気がつけば家のローンで首が回らなくなって、娯楽はいっさいキャンセル。そしていつの間にか店は閉店してる。あっさりと去ってしまったバブルとともに、私の青春も去っていったのだ・・・。

バブルは始まった頃から、きっとハジケルと思っていた。株の勉強をする余裕もなかったので、売り逃げすることもできなかったが、もう少し早く生まれていれば充分に可能だった。全体的に売り時だが・・・と思った半年後に暴落が始まった。誰でも解りそうなタイミングだった。

広末はなぜこの映画に主演していたのか?年齢的には、もっと若い女優でも良かったような気がする。スタイルは良いし、バカっぽいところは役に合っていたが、バカをウリにする女優は他にもたくさんいる。私は個人的に、彼女の顔は好きではない。

十代の頃は、あどけない表情が非常にかわいらしかったが、さすがに年齢を考えると無理が出ている。もう母親役も合ってきている。

阿部寛は素晴らしかった。こんな役をやらせると、本当にハマッている。もとモデルだから、いかにもニヤけて女をたぶらかしているような役が合うし、オタクっぽいところ、男っぽいところを演じ分けることができる。ホイチョイ御用達の役者である。

女の子達がそろって、「このケダモノ~」と、怒るシーンも、いかにもホイチョイ。

薬師丸は適役だったかも知れない。しかし、彼女が広末の母親役をやる時代が来たとは、まさに自分の年を実感して涙せずにはおれない事実である。あのセーラー服美少女が・・・ああ、過ぎ去った青春よ、そばを通り抜けていったバブルよ・・・。

作品は適度に面白かった。飯島愛などは、よく出演してくれたものだ。彼女達はスタイルを維持するために並々ならぬ努力をしていると思う。眉毛が太いメーキャップにも笑ってしまったが、昔はあれが何で良かったのか、改めて思うに理由が解らない。

軽いノリにイライラする人は見ないほうがいい。バブル時代に楽しい思いをできた人にはオススメ。爆笑できる。今の子供には、どんな印象を与えるのか解らない。

洗濯機がタイムマシンというのも、ホイチョイ的な発想だ。ビートたけしなどに考えさせると笑えない物を選んできそうなので、私としては洗濯機でよかった。しかし、万人受けはしないのでは?

 

 

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