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2008年12月18日

羅生門(1950)

- 話が聞こえない -

京の都の羅生門(正しくは羅城門だが、生命にかけてあるらしい)は、今は戦乱で荒れ果てて、死人の腐臭が漂う。たまに人々が雨宿りに利用するだけである。そこで出会った二人の農民?僧侶?が自分達の見聞きした事件を話す。

ある盗賊が、若い侍とその妻を襲ったらしい。現場には侍の死体があったが、妻は消えていた。

捕まった盗賊は、自分は妻の求めに応じて正々堂々と侍と戦い、勇ましい戦い方で侍を倒したと証言する。

妻は、辱しめを受けた自分は生きてはいれないと、夫に短刀を差し出したが、気がつくと夫に短刀が刺さっていて、どうやら夫が自分で自分を刺したか、錯乱した自分が刺したのか解らない有様。

侍の代わりに呼ばれた霊媒師は、自分に侍の霊をのり移らせて、自分は妻の言葉に絶望して自分の胸を突いたが、誰かが短刀を引き抜いていくのを見たと言う。

いったい誰の言うことが本当なのか、さっぱり解らなくなり、検非違使(検察官)は困惑する。

雨宿り中の男達は、この調べの証人になっていたのだが、真相が解らない、もう誰も信用しないぞ、とあきれつつ、怒る。

すると、そこに赤ん坊の泣き声が・・・

・・・この映画は何度も観たのだが、音声が解りづらくて筋が解らない。あらすじで述べた内容にも自信がない。

作品の内容はともかく、話の出来が良いので家族と観ても良いと思う。観れれば。

とにかく音声に難点があるので、現実的にはちょっと難しいかも。オススメとは言い難い。教育上はマズイ。恋人と観るのは構わないが、音声が良い状況でないといけない。そして全く楽しくない。

なんで、こんな映画を作ることができたのかが解らない。

テーマから考えて、観客が喝采を送って大ヒットするとは到底思えない。おそらくは芸術家かぶれの客しか見ない、普通の人は退屈してしまい、批評家には受けても興行的に失敗しそうなことが確実と思える。会社が、よく製作に踏み切ったものだ。たぶん、上層部にも芸術派がいたんだろう。

もともとは、赤ん坊の話は芥川龍之介の羅生門から、本題は藪の中から取ったのを、映画向きにつなげてある。このアイディアがいい。

何かの本で読んだが、この作品は当初は興行的には失敗に近い状況だったらしい。ところが映画祭でグランプリを摂ったものだから、凱旋興行ではヒットになったらしい。

外国のウケは非常に良かったらしいが、音声に関係ない字幕でこの作品を観れば理解度は上がるだろうから、充分に評価されそうだ。今、我々がDVDで観ようとすると、声が良く解らなくて理解できない部分が多くて困る。この作品は字幕でみるほうが良い。

黒澤ファミリーの意向か?デジタル処理が充分にできないらしい。

アメリカ映画の「戦火の勇気」も、この作品を参考にしていたようだ。

 

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