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2008年9月 1日

コン・エアー(1997)

Photo  - カッコいい? -

テレビで鑑賞。よくできた作品だった。

主人公ニコラス・ケイジは、酒場のワルから妻を守るために殺人を犯してしまうが、模範囚として仮釈放され、8年ぶりに家族と会えることになり、護送機コン・エアーに乗る。

護送機には、極悪のチャンピオンであるジョン・マルコビッチを始めとする凶悪犯がウヨウヨいる。マルコビッチらは周到な計画を練っていて、手際よく護送機をジャックし、仲間のいる空港に着陸する。

刑務所仲間の囚人と女性刑務官を守るために機内に残ったニコラスは、ハイジャックを妨害するために工作する。いっぽう、捜査官達はいっそ飛行機ごと撃墜しようとコン・エアーをつけまわすが、結局護送機はラスベガスの街中に突っ込んでしまう。

しぶとく脱出したマルコビッチらに気づいたニコラスは、何と勝手に白バイを乗っ取り、追跡する。さっさと警察に言わんかい!ヒーロー気取りで追いかけるのは止めろ!とにかく、マルコビッチを追って、激しいカーチェイスが始まる・・・

さて、せっかく生き残ったニコラスは、8年ぶりに家族に会うことができるのか?

特に良かったのは、言い争う捜査官役の二人の対立である。このような二人が方針のことで意見が食い違う設定の物語は多く、ほとんど常道と言ってよいほどのパターンだが、今回の敵役は顔つきが憎らしげで、スポーツカーを乗り回し、しかも障害者用駐車スペースに平気で駐車するなど細かい演出もしてあったので、誰もが嫌悪感を抱くような人物に仕上がっていた。

対する主人公の味方の捜査官役は、これは主人公に注目を集めるためか、やや軟弱な顔つきの、迫力に欠ける印象だった。できれば、小柄な人の良さそうな役者が良かったかも知れない。

悪役達の顔ぶれも、なかなか良かった。ジョン・マルコビッチは悪役専門だが、頭の切れる知能犯役が絵になる。どこか性格に異常のありそうな感じがよく出ている。クリント・イーストウッドやミラ・ジョボビッチなど、彼と対決したヒーローヒロインは多かったが、たいていは彼のほうが存在感があった。

その他の悪役に、もうちょっと出番があれば良かったが、彼らの描写が少し時間的に難しかったために、ダイ・ハードほどのせっぱ詰まった対決にならなかったような気がする。一人の極悪よりも、それぞれ極悪で、やっと勝つくらいの厳しい戦いのほうが、観客は盛り上るはずである。

例えば、主人公が工夫してワナをかけたのに、補佐役の悪党がジャマして来る。もうちょっとで敵の悪巧みがオジャンになるくらいの仕掛けが、憎たらしい性格俳優のしつこい妨害によって敵の側に有利な展開になってしまい、主人公が落胆する、そんな展開が欲しかった。

細かいギャグめいた演出は良かった。オカマの悪党が女装して登場するのは、わずかな笑いを取る効果があった。ぶつかった衝撃でスロットマシンから金が出るのは、ちょっとやりすぎだったかも知れないが・・。

アクションはよく考えてあって、飛行機の爆発、空中戦、カーチェイス、殴り合いなど何でもありの様相だった。何かの衝撃でプロペラの一部が対決中の二人の間をヒュンと飛んで、あやうくミジン切りにならないで済む、なんてのも上手くできた演出だった。

しかし、ニコラス・ケイジのアクションは基本的に力任せに敵を殴るのが基本で、鮮やかな格闘技が得意なわけではないので、特殊部隊で鍛えた技能もやや不自然な印象があった。彼が主役ではないほうが良かったかも知れない。

せっかくラスベガスに突っ込んだんだから、土地柄を生かしてホテルの客を人質に、市街戦を繰り広げるのも面白かったかも知れない。ホテルの豪華な設備をメチャクチャにして乱闘をやれば、いかにとんでもないヤツラかが際立つのではないか?

それこそ数十人を殺したという精神異常者がホテルの中でウロウロしたら、面白い。彼は上手く使われてなかった。アイディアを盛り込みすぎて、登場人物もエピソードも全体的なまとまりがなくなっていた印象だが、結構面白かった。

家族で観れるかどうかは解らない。異常者が登場するので、小さい子供には向かないかも。恋人と楽しむための作品としては悪くない。二級品だが、アイディアいっぱいで面白い。

 

 

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