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2008年8月28日

ジャンパー(2008)

- 恐怖の表現を   - 

主人公は、ある日ジャンプができることに気がつく。ジャンプというのは、テレポートのことである。自分が触っている物や人もいっしょに移動させることができる。

世界中を旅してエンジョイしてきた彼だが、銀行の金庫から金を奪ったことなどで、足がついてしまう。

彼のようなジャンパーを追っている組織がある。彼らはジャンパー達を捕まえて抹殺している。ついに敵の隊長のサミュエル・L・ジャクソンがやってくる。敵に電撃されている間は、彼もジャンプできないらしい。

主人公には憧れの女の子がいるが、彼女を連れて旅をしている時に襲われ、彼女を人質にされてしまう。果たして、彼と彼女の運命は・・・?

単純に面白かった。

2008年に公開された作品だが、あんまり評判にはならなかったようだ。確かに名作の類ではない。でも、単純なアイディアと、ジャンパー達が意外に弱いことで、結構主人公達に危機がせまるためか、盛り上った。普通なら誰かが捕まえようとしても、あっさりテレポートされれば追跡のしようがないはずで、話にならない。それができないことで、ストーリーが成立していた。

ヘイデン・クリステンセンは凄いスターなんだろうか?日本のジャニーズ・アイドルを主役に持ってくるような意味で主役を演じていたのかも知れないが、この映画の主役として彼がふさわしかったのか、私にはよく解らない。

もしかして、もうちょっと年齢が上の野性味のある役者が演じていたら、主役の表情に浮かぶ恐怖や怒りがはっきりする効果があったのではないか?クリステンセンの場合は、表情が解りにくかった。彼は、ダースベイダーに変身する前も、ただ怒り、あせってるだけのような感じがした。

例えば、エドワード・ノートンはインクレディブル・ハルクに出演しているそうだが、比較的小柄で弱々しい印象があるので、恐怖感の表現が自然にできる役者だ。、そんな表情を瞬間的に見せると、我々は共感することができるのだ。

例えば、若い頃のハリソン・フォードは鞭を振り回して勇敢だったが、ピンチのたびに恐怖感をあらわにしていた。あの怖がり具合が良かったのだ。

カメラの位置にも、ひと工夫足りなかったような気がする。題材は誰でも経験したいと願う素晴らしい能力なので、主人公の眼の位置で同時に自分がジャンプするように表現すると臨場感が違っていたはずである。客観的に解るように、常にカメラを引いて撮影していたようだが、位置を変える設定があると良かった。

映像は美しく、スピーディーで、この面の才能豊かなスタッフがそろっていたことは間違いないが、作品としてまとめ上げる編集の力に問題があったような気がする。

設定にも納得できない。

母親が敵側という設定は、わざわざ共感を失うためにあるようなものだ。絶対に家族は最後には協力すべきだ。母親も同じくジャンパーで、今も逃げ回っているという設定のほうが断然良かった。

原作がどうかは知らないが、映画用には家族で共に戦う設定が望ましい。私なんかは、家族の誰かが犠牲になると、もう絶対にティッシュなしでは観れない。

いちおう家族で楽しめる作品だと思う。怖いリンチシーンがあるので、小さい子にはオススメできないが、CGの映像のできが良いからだ。ストーリーさえ良ければ、きっと感動作になっていたと思う。恋人と軽く楽しみたい時には、結構いい作品だと思う。だって、内容がないもん。

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