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2008年8月 8日

1941(1979)

- ギャグのセンスの違い -

真珠湾攻撃の直後のアメリカ西海岸が舞台。ジャップのやつらは、真珠湾の次は当然西海岸にやってくるに違いないってなわけで、皆が戦々恐々。家に大砲を備えてるヤツ(普通じゃない)、勝手に戦闘機に乗ってくるヤツまで出てくる始末。

さすが日本軍も、本当にアメリカ本土を攻めて勝算があると考えるほどバカじゃなかったはずなんだが、なぜか潜水艦が一隻、本当に西海岸にやってきたのである。船長は三船敏郎、いっしょにドイツの軍人クリストファー・リーもなぜか乗っているが、彼は心から日本人をバカにしていて、ことあるごとに侮辱するので、船長は怒っている。

さて、とうとうやってきた潜水艦に対して、西海岸の勇者達は立ち向かった・・・というより、日本軍には偵察くらいの意図しかなかったみたいだが、勝手に街の人が騒いで、かえって街を破壊してしまったようである。

この映画の当時、ジョン・ベルーシは大スターだった。ただし、ゲテモノの部類に完全に入っていたが。

「アニマルハウス」は下品な映画だったが、今でも大好きな作品である。主役のベルーシは、お決まりのギャグを飛ばすだけだったが、顔や体型が独特で、あんな無茶苦茶なキャラクターは、めったに出ないだろう。

この作品でも彼はデタラメな兵隊である。しかし、彼が中心的な役割を演じているわけではないので、本来の魅力が出ていないのが残念。

様々なギャグの集合したストーリーであった。アメリカの喜劇番組のノリであるから、独特のテンポに慣れないと笑えないが・・。

冒頭でヌードの女性が何かに襲われるシーンは、ジョーズを連想させる手であったが、登場したのが日本の潜水艦とは!今のお笑い番組なら、潜望鏡をのぞいた船員が、「アワビが張り付いています。」などと言うかも知れないが、そんなギャグは、アメリカでは嫌な顔をされるかも。

そのかわりヌードの女性を見て、「ハリウーッド!」と、兵士が叫ぶのは我々にも笑えた。たぶん戦時中でも、たいていの日本人はハリウッド映画への憧れを抱いていて、隠していたはずである。

アメリカにはウルトラ右翼が多いと聞く。心の底からアメリカを愛し、アメリカがやるなら、どんな非人道的な行為にも賞賛を送る。もし、アメリカ本土を攻めてこようものなら、この映画のように自作の武器を周囲への影響なぞ考えもせずにぶっ放しかねない。実際に、大砲でも隠し持っているやつが、きっといる。マシンガンなどは当然である。

彼らの日頃の言動は、確かに映画のように傍から見れば、こっけいであろう。でも、あんなやつらのモデルを見ていなければ、おかしさが解らない。

いろんなバカげた人物が登場していたが、センスがどうも違う気がする。あちらの観客は、決まった表情、決まったスプラッター的動作でないと安心して笑えないのかも知れない。

黒澤映画や、寅さんシリーズのギャグを見ていても思うが、センスというのは時代で随分変ってしまうので、あんまり古いギャグは、何か腹が立ってくるような変な気持ちになる。

チャップリンのギャグは、今の子供が見ても非常に面白いらしいが、この映画の場合は、サッパリらしい。タイミング、表情などが合わないようだ。

したがって、この作品は今の子供や、恋人なんかには見せないほうが良い。かって、この作品を見て知っている世代が2回目で見るのだけが、唯一のオススメである。外人にもオススメかも。

三船敏郎も出演していたが、魅力はほとんどなかった。彼が顔を見せれば納得するアメリカ人のためだけに出演していたと思われる。

スピルバーグ監督が作ったという特徴も特に感じられない。つまり、彼はよく出来た映画学校の優等生というところか?

 

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