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2008年6月 8日

大いなる遺産(1998)

- 複雑な展開だった -

思っていたよりもずっと複雑なストーリーで、いろんな登場人物があった。

出だしの時点では、脱獄犯のロバート・デ・ニーロ、姉と、その恋人。そして狂った富豪の女、その姪っ子の少女。中間では姉と脱獄犯は消えて、きっと女の子と主人公の恋物語が進展し、おそらくは見事にだまされて主人公が取り残される展開になるのではないかと予想された。

おおむね当たっていたが、この作品はちょっと意外な展開もあって、話が二転三転した。小説ならよくある展開だったが、映画的にはどうか?冗長な印象になってしまわないかと思う。恋愛が中心の物語は、激しい抵抗をはねのけて結ばれるか、極めて不幸な結果に終わるかの、いずれかを基本にしたほうがいい。乗り越える垣根の大きさで盛り上る度合いが決まると思う。

登場人物達の演技は、どれも満足のいくものだったと思う。デ・ニーロの怖い顔は、いかにも本当の脱獄犯もかくあろうかというものだったし、狂った富豪も適度に狂っていたと思う。

グィネス・パルトロウは、やはり非常に美しく魅力的だった。しかし、私には彼女は小悪魔的な印象は受けないので、この役柄とあっていたかどうか解らない。水を飲んでいる主人公にキスをしてくるような積極性、衝動性、いたずらっぽい魅力を持っているようには見えない。

しかし、モデル的なスレンダーボディで、主人公をじらすかのように現れては消える悩ましい存在を演じて、非常に魅力的だった。

しかし、私なら「こんな美人が自分を誘惑するのはおかしい。絶対に裏がある。」と考えて、慎重になるだろう。大いなる財産でもできたら、ちょっと若い女の子でもはべらせてみたいかな?とは思うが、知り合いのドクターが淫行で捕まって、しばらく営業停止をくらったのを知ってるので、君子危うきに近寄らずと、ご遠慮申し上げるだろう。

この主人公は勇敢(無謀?)だった。自信過剰か?

主人公のイーサン・ホークは適役だった。この映画はパルトロウのための映画なので、主人公役はしっかりしてないといけない。彼のまなざしには、「今を生きる」の頃の純真な少年が、そのまま大きくなったような純粋さを感じることができる。「トレーニング・デイ」では、内にタフな精神力をかかえた人物を演じていたが、この作品のほうがキャラクター的にはマッチしていた。

大いなる遺産というのはディケンズ原作の小説だそうだが、全く知らない。多額の~巨額の遺産という意味合いのタイトルだが、映画用に代えてもいいような気がした。

女の名前を取って「エステラ」、または屋敷の名前をとって「~邸物語」だったらどうだろうか?

昔も映画化されているらしいが、そちらは観たことはない。小説ではもっと話が込み入って、いろんな登場人物が出てくるのだろうが、それを映画用にかなり整理している印象。

この整理の仕方は適切だったと思う。ラストに盛り上るような演出があれば、もっと後味が良かったような気もするが・・。

 

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