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2008年5月17日

イングリッシュ・ペイシャント(1996)

 監督 アンソニー ミンゲラは2008年3月に亡くなったと報道された。ご冥福を祈ります。

この映画は、やばい。完全に大人専用。子供に見せても意味がないばかりか、害があるかも。結婚前もヤバイかも知れない。ぜひ新婚生活が終わってから見て欲しい。

倦怠期の奥様は、涙なしでは見れないかも知れないくらいの超お勧め。 不倫を美しく描いているから、いかにも感動しそうな気がする。

英語を理解するということでイングリッシュ ペイシェントと呼ばれるようになった患者が診療所に運ばれてくるが、何者なのかが最初は分からない。でも看護婦と軍の諜報部員とのやり取りの中で過去が次第に明らかになっていく・・・という、よく考えた展開。

タイトルも良かった。このタイトルを生かすなら、本当にストーリー通りに患者の謎を徐々に解き明かす順番に話が進んだほうが良かったかも。

どうやらベルギー人の学者らしいこと。ある女性と愛し合ったこと、結果としては幸せにはならなかったらしいことなどが分ります。顔のヤケドはどうしたのか? 相手の女性はどうなったのか?

物語のテーマは反戦なんだが、描き方が巧みで青臭いところがない。映画の画面における中心は愛の物語。愛ゆえに戦争に加担せざるをえなくなる様子がよく伝わる。いろんな映画祭でも高い評価を受けたそうな。

何かで読んだところでは、原作と映画では微妙なところが違うらしい。原作では広島に原爆が落とされたことを知ったインド出身の兵隊が絶望する場面があるらしいが、それは除かれている。テーマに直接ふれることを避けたのかも。

なんだかんだ言っても、非戦闘員を大量に虐殺した原爆は、犯罪以外の何者でもない。加えてインド人にしてみれば、諸悪の根源である欧米の植民地支配に対抗したアジア人が殺されることなど、許せるものではない。

俳優の演技には、私は不満があった。諜報部員役のウイレム デフォーには、もっと不気味なほど執拗に復讐の意欲を示して欲しかった。執拗だったが、不気味ではなかった。理性的すぎる。主演の2人にも、今ひとつ共感を得にくい感じがしたが、原作の良さと映像の美しさのために全体としては上質の、悲しくせつない作品に仕上がってた。

印象的なシーンもいろいろ。

洞窟を発見する時に、彼らの興奮が伝わるような場面、主人公が女のドレスを破く場面、飛行機が主人公に向かってくる場面、洞窟で2人が別れる場面、地雷で車が吹っ飛ばされる場面、インド人の兵隊が爆弾を処理する場面などなど、本当にたくさん。でも地雷の爆発の時は、砂煙で車があまり見えないのではないかと、実際を見たことはないけれど思った。

奥様がたはヨン様なんか見ないで、これを見るべきだ。

だいたい冬のソナタのヨン様は暇すぎる。仕事してるのか?しょっちゅう出歩いて愛を語っている。おかしいと気がつかなければいけない。

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