映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« ボディガード(1992) | トップページ | イングリッシュ・ペイシャント(1996) »

2008年5月15日

スター・ダスト(2007)

Photo - ハイブリッドおとぎ話 -

ストーリーやキャラクターに、ちょっとした工夫があったような気がする。昔からの伝統的なお姫様、騎士の物語ではなく、現代のティーンエージャーを代弁するかのような等身大のキャラクターが活躍し、成長する物語を狙っていたのか?

地上に落ちた星(=女性)が、おしとやかな姫様ではなく、タメ口を聞く現代風の娘だったのは面白かった。しかし、その最初の言葉に主人公の少年があんまり驚かないことこそ、驚くべきである。英語のセリフを聞いてもニュアンスが解らなかったが、もともとの口調は意外に静かなものだったのかも知れない。日本語訳だけがタメ口なのかも。

少年が頼りない姿から成長することは、旧来の物語と同じ。最初のうちは娘と主人公の青年が仲が悪いのも普通の話。殺されそうになって、かろうじて逃げる中で互いに愛情を抱くのも旧来の設定と同じ。違うのは、壁の内外でファンタジーの世界と実社会があるという設定や、殺された兄弟の幽霊がユーモアのある会話をすることくらいか?

ディズニー映画と比べると、ひねりがある分だけ性格がひねた子にも支持される要素があるかも知れない。マンガの題材として、ある程度ヒットしたらしいが、そのへんに理由があるのかもしれない。ディズニー風の話では、現代のマンガ界ではヒットしないだろう。

ヒロインのクレア・デインズは美しい女優だが、姿形が整った正統派美人ではない。でも表情が俗っぽいところが、かえって共感を得やすいような印象を受ける。モデルのような整った女では、夢物語だけの時は良いが、憧れだけで終わってしまうかも知れない。極端に色っぽい女優でも話が変な方向に行ってしまう。おそらく、この作品の役をこなせるのは、映画向きの大女優より、テレビ向きの軽い女優の卵クラスのタレントのほうだったのだろう。

ヒーローの俳優は、私にはさっぱり魅力が解らなかった。

途中でロバート・デ・ニーロが出演していたが、こちらもキャスティングされた理由が計りかねた。もっと太った、見るからに凶暴そうな男ではいけなかったのか?

魔女役のミッシェル・ファイファーは、この映画で最も魅力的なキャラクターであったと思う。真の主役だった。メーキャップやCGでの魔法の表現も良くて、キャラクターとしての完成度が高かった。

全体に、ジョークやコメディの要素と、おとぎ話、ロマンス物語などの要素がバランスよく配合された、新しいタイプのハイブリッドおとぎ話ってとこか?

いっしょに観るのは、家族とでも恋人とでも良さそうな感じ。

« ボディガード(1992) | トップページ | イングリッシュ・ペイシャント(1996) »