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2008年4月 2日

ドラえもん のび太と緑の巨人伝(2008)

- アジア人の別れ方考  -

藤子不二夫の作品で自分の印象が強いのは、パーマン、忍者ハットリ君、おばQ、怪物君である。ドラえもんは、私が小学校高学年の頃に始まったのか?ほとんど見ていない。ちょっと前の世代なので、お子様マンガとしてしかとらえていない。

今の30代の人にとっては、最高に面白かったマンガかも知れない。キャラクター、作品ごとに登場する機械のアイディアが素晴らしかった。

しかし、これだけ長く続くと、マンネリ化は避けられない。そこで新たな展開を狙ってか、今回の作品は異質だった。アジア風と言うべきか・・。

ストーリーは単純だが、場面の展開が非常に複雑であった。私には不必要と思える回数で、のび太が気を失っていた。たぶん5~6回くらいか?これは香港、韓国映画に特徴的な展開である。

場面がうまくつながっていない箇所もあった。例えばジャイアンが一人、椅子からはねすぎて草むらに落ちた時に何かを発見する場面では、発見する造成地はジャイアンの位置から見えるはずがない場所だった。アニメーションスタジオを見てみると、韓国あたりのスタジオがたくさん加わっていたので、おそらく連携不足でなかったか?

この作品は、日本人を対象にはしていない。世界各国の少年少女を対象にしている。したがって、センチメンタルな面を強調していては感覚的に合わないと考えられたのだろう。

キャリアアップ、グローバルに活躍すること、そのへんの意識を培っていかないと生き残れない。そんな時代の子供達のセンスが、この作品ではキーワードになっている。

登場する異星人と恋に落ちたのはスネオだったが、盛り上るより先に、簡単に別れが来た。いつもなら涙なしでは見られないくらいのお別れがあるはずなのに、「あっ、皆帰る。じゃあボクも。」って、簡単に帰っていた。これからのアジア人の男女は、仕事場も何もかもグローバルに変わるから、ステップアップの時には「じゃあ」で別れるべきなのか?

最後のお別れシーンでも、のび太が泣いていなかった。さすがに多くの別れを経験して、のび太も成長したのか、慣れたのか?そんなわけはない、これからのアジア人は泣かないのだ。

今の子供はメジャーもしくは欧州リーグで活躍するのが目標なので、もっと学ぶために異星人の星に残るキー坊の選択には、涙なんか不要だ!だから泣かないんだ。そして大人になったら、当然グローバル企業で活躍するんだい。

テーマは自然保護、特に緑化だった。そのへんは普遍的だったが、木の精とも言えるキー坊との関係は以前ののび太のようにベタベタしんみりしたものではなくなってきたのだ。

別れても、またメールくらいは来るだろうよ。現代は、そんな時代なのさ。

 

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