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2008年3月19日

ブラッド・ダイアモンド(2006)

- 現実感に乏しい  -

私の個人的な偏見か知らないが、ディカプリオが密貿易をするようなタフな男にはとても見えない。険しい表情をしても、もともとの顔がかわいらし過ぎて迫力が出ない気がする。彼がこの役をやっても、話本来の魅力は感じない。

演技は非常に上手なので、細かな表情に注目して見る彼のファンならたまらなくセクシーに映るのかもしれないが、私のイメージとしては、胸毛たっぷりひげズラの男臭い俳優のほうが、この役には似合っていたと感じる。タフな男が恐怖の表情を浮かべて、それからファイトを奮いだすのが映画の興奮度を上げると思う。ディカプリオは、やはり恋愛もののほうが合うと思うのだが・・。

ストーリーはいかにもありそうな話。本当にあるかも知れない。映画では別な会社名だったけど、ダイヤモンドのシンジケートは価格を維持するために結構アクドイことをやっていると聞く。本当に、いかにも、というストーリーだった。

ところが映像表現に限れば、あんまり現実感が湧かなかった。主演のキャラクターのせいか、演出家のせいかは解らない。

ラスト近くで、ゲリラに襲撃された街から主演二人が脱出する場面は、戦場の迫力を出そうとして撮影されたのは解ったが、なぜか真実味が足りなかった。激しい戦闘風景だったのに、なぜか?

最近の戦場シーンは技術が進んで、非常に激しく銃弾や爆弾が飛び交う。迫力が凄まじいのだが、やはり安全管理のために手順が決まっているようで、次はここが爆発、次はこれと予想できてしまう。慣れてくると、かえってウソっぽくなってしまう。不思議だが、それも影響しているのかも知れない。

映画全体のことを考えると、爆弾が激しく飛び交うよりも、ゲリラの追っ手がライフルを片手にしつこく探してくるほうが恐怖が伴うように思える。爆弾は派手だが、牛刀でリンチみたいな殺され方をするほうが恐怖の度合いが強い。そっちを狙ってみたら良かったのではないか?

ゲリラの隊長みたいな男が、ダイヤを隠した男を執拗に追う話は面白かったが、人質にするために、どうやって息子を探し出したのかが不思議だった。観客に「あれっ?」と思わせたら、途端に現実味がなくなる。このへんの細かいところが抜けていたのかも知れない。

家族で見ることもできるかも知れないが、村の襲撃場面などは子供には見せたくない。恋人と観るのは、結構面白く感じる若者も多いのではないかと思うので、構わないかも。

 

 

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