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2008年2月 1日

ニッポン無責任時代(1962)

- 映画自体が無責任 -

この作品は、今でも結構笑えます。子供達にも結構うけました。ギャグが古いし、今ではきどったように感じられる言葉使いが気になりますが、無茶苦茶やるところは面白いようです。

したがって、家族で観れる作品だと思います。ただし、やがて爆笑はできなくなるでしょう。今でも難しいかもしれません。今の若者の世代では、特に勧められるほどの面白さは感じないかも知れませんが、他の映画に飽きた時にクラシック映画でもみるつもりで鑑賞すると、面白いねと言ってくれるかもしれません。

作り方が、まず無責任だと思います。宴会のステージで歌ってるはずなのに、どこかの広いスタジオの場面が何の遠慮もなくつないであるのには参ります。東宝の製作スケジュールの関係かもしれません。

そういえば加山雄三が対談で、浜辺で歌ってるシーンがいつのまにか高原のシーンに変ってるので監督に文句を言ったけど聞いてもらえなかったと話してましたが、似たようないいかげんな作り方をしていたのでしょう。

お互いに反目しているはずの植木等と犬塚弘が、急に仲良く宴会芸で踊ってたりするのもおかしな話です。植木等が簡単に会社にもぐりこんでいましたが、彼の年金の計算はどうなるのかと、いらん心配をしたくなりました。まさか、社会保険庁が植木等に感化された世代達の巣で、「いいから~いいから」で済ませていたりして。今なら年金が出ないと解って、さすがの植木も怒ってたかもしれません。

60年代は、皆が成功を夢見て猛烈に働いていた時代だと思います。夢にかけるために責任感の強い人達が大半だったのではないかと思いますが、今と同様、無責任なヤツもいないはずはなく、息抜きの意味で無茶苦茶なことをやってのける植木等には喝采を贈りたくなったのでしょう。実際、今でもカッコいいくらいです。

この作品は、ミュージカルなのでしょうか?歌や踊りの場面が結構多いので、ミュージカルと言えなくもないようですが、「ケッ、分類なんぞクソッ喰らえだ。」という、いいかげんな作品ですから、何の範疇にいるのかは気にしても仕方ないでしょう。でも劇中には、有名なヒット曲が惜しげもなく登場してきます。

踊りも、ミュージカルの本場の人達が怒りそうな、宴会風おどりです。あれは、何踊りでしょうか?昔戦争で行った南方の原住民から教わった踊りかも知れません。

もともとクレイジーキャッツがテレビやステージでやってた曲なので、映画の中で使うためには確かに宴会かショーの場面でないと使えません。この作品の中での使用方法は適切でした。いいかげんなようで、頭も使っていたのかもしれません。

激しい労使交渉をしていたはずの東宝で、映画の中で組合運動でもめるところを描くのに問題なかったのか気になりますが、やっちまえの精神でいいかげんに作ってしまったのかも知れません。もめた直後に、交渉をギャグ化するなんて、勇気がいることです。

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