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2008年1月12日

ブラック・ダリア(2006)

- ハードボイルドに慣れる必要あり  -

この映画の形式は、なんだか懐かしいハードボイルド刑事ドラマで使われていたものでした。人の移動とともに場面が変わり、話の展開が早く、主人公が推理する時には丁寧にアップ画面がありました。

知り合いの方に、この映画の印象を聞いてみましたら、コロコロ画面が変わって、何だか話の筋がわかりにくかったと評されました。確かに、そんな印象はあります。

昔のドラマでは、主人公が誰かを殴るか逆に殴られて失神し、そこでシーンが変わって、うまいこと話が展開していくうちに真犯人が明らかになる寸法でした。この映画も、その手法を取っているのだと知っていれば、「そろそろ犯人が解る頃だ。」「このシーンは、犯人を暗示しているはずだ。」という約束事に気づいて、話が解りやすかったでしょうに。

話のアイディアは、「L.Aコンフィデンシャル」と良く似ていました。ハリウッド女優を目指す女の子と、ハリウッド女優に似た娼婦との違いはありましたが、女優がらみの女をめぐる殺人、警察組織内部の暗闇、友情とちょっと危険な男女関係など、ああいかにもハードボイルドだな~と感心させる設定が、両作品に共通する要素でした・・と、思ったら原作者が同じだったようです。

でもLAコンフィデンシャルは、ここまでハードボイルド形式ではなかったようです。なまめかしいヒロインは共通でした。この作品のヒロインのほうが若い分だけ軽い雰囲気だったかもしれませんが、好みの問題かも知れません。

見たことはありませんが、おそらくハリウッド女優に憧れて、通りをしゃなりしゃなりと歩く女の子がいるような気はします。そこまでしなくても、ハリウッドそばに職場を求めて、演技学校などに通いながらチャンスを待つ子は多いでしょう。そんな子を餌食にする業者もきっといるはずです。話の真実味を感じました。

俳優達は一流でした。主役のジョシュ・ハートネットは、私にはさっぱり魅力が解りませんが、スカーレット・ヨハンソン、ヒラリー・スワンクは、魅力あふれる演技だったと思います。ヒラリー・スワンクは映画によって驚くほど表情を変えて来ます。美しいという表現が当てはまる人ではないような気もしますが、映画の質を高める力を持った女優だと思います。主人公がヒラリーを始めて見た時、「際立って美人だった。」みたいなことを言いますが、私は正直「は~?」と違和感を覚えました。セリフを変えてもよかったのでは?

仲間の刑事役、上司役なども雰囲気が出ていました。昔の映画の雰囲気を大事にして、いかにもという人達を選んでいたようです。警察内部の広い部屋にタバコの煙かなんかがモヤのように立ちこめるところなんか、もうそれだけで懐かしくなります。よく雰囲気が出ていました。

ボクシングの試合も非常に雰囲気が出ていました。おそらく試合をした二人の役者は、相当な経験者だと思います。ロッキーなんか比較にならないくらい、本当の動きでした。

そんなこんなで雰囲気がいい作品でした。慣れが必要なようですが。

家族で観るのは勧めません。恋人とならOKかなと思いますが、果たして相手はハードボイルドの手法に慣れてるかな?

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