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2008年1月30日

マリー・アントワネット(2006)

- だから何?  -

ソフィア・コッポラ監督の前作は、東京の街の異邦人を描いて、なかなか良い雰囲気を出していました。今回の作品もそのセンスが期待できると思いましたので、ビデオを借りました。主演が、キルスティン・ダンストですから、いっそう期待できると思いました。

きれいな映像でした。女性監督のセンスが出ていたのかも知れません。ロケを許可された城(本物のベルサイユ宮だと書いてありましたが・・)が、もともと見事な装飾だったようです。

でも観た後には、前作ほどのインパクトは感じられないないな~という印象を持ちました。舞台を考えれば、盛り上るのは絶対に今回の作品のはずです。なんといっても皆知ってる有名人の話ですし、超悲劇的結末が待っているのですから、涙なしに終わるはずがないと予想するのが普通です。しかし、私の場合は涙なしでした。私が特別冷血だからではないと思います。

この監督は、ありきたりの涙ボロボロは嫌いなのかも知れません。前作も、強烈な感動作というより、軽くさわやかなという表現があたりそうな作品でした。

この作品は、家族で見ることができると思いますが、子供の情操教育に良いわけではなく、きらびやかでうっとりする夢物語でもなく、思春期の女の子限定か?と聞かれても、ちょっと違う作品で、私は作品のコンセプトがよく理解できないままでおります。恋人といっしょに見て良いのかどうかも、さっぱり解りません。

舞台は最高でした。映像が全部ベルサイユかどうかは知りませんが、実際に城に行って撮影していたのでしょう。室内の装飾品の映像は一見の価値のあるものでした。何かの本で読みましたが、当時の王族には変な習慣がいっぱいあったそうで、映画であったような儀式めいた段取りも、実際にあったかも知れません。

結構、不衛生だったと聞いています。大きなお城なのにトイレが少なくて、結構そこらで野グソ、立ちションをやっていたし、手を洗う習慣もあんまりなかったようです。ちなみにルイ王朝末期はともかく、初期のフランス王朝の頃はマナーらしいマナーがなくて、食事も手づかみが多かったそうです。手を洗わずに手づかみ・・・。病気も多かったに違いありません。

そういえば、私の勤務していた病院に、マッサージの指導のために中国から療法士が来日していましたが、トイレの後に手を洗っていませんでした。ってことは、その手を患者さんの体に付けて、マッサージしてたってことですが、確かに彼の手はきれいになって良かったけど、患者さんの体は・・・。

主演の演技は結構な真実味を感じました。彼女は表情が読みにくいので、かえって演技派に見られるのかも知れません。あんまり喜怒哀楽が解りやすい女優だと、どうしてもオーバーに見えて、ダイコンか?とすぐ勘違いされてしまいかねません。

考えてみれば、私達のほとんどは無表情でいる時間のほうがながいはずですから、何の表情も浮かべないのが正しい演技の基本かも知れません。彼女は、そこらへんのセンスが優れているのでしょう。

ルイ16世役も雰囲気が出ていました。キャスティングは最高だったかも知れません。

予算が足りなかったのか、せまり来る民衆の数が圧倒的に足りないような気がしました。あの場合は、数が迫力になりますから簡単な特殊効果で良いので、群衆の数を感じさせるべきだったと思いました。

でも結局、何を描きたかったんでしょうか?私がにぶいから解らないのか?

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