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2007年11月 1日

汚名(1946)

- 飲酒運転について   -

ナチの残党とのスパイ合戦を描いた作品でした。ヒロインはナチの大物と結婚して情報を探ろうとしますが、意図を感づかれてしまったようです。カサブランカでナチに対抗した警察署長をしていたクロード レインズが、今回はナチ役でした。

監督はブロンドの昔風の美形が大好きですから、グレース ケリーやイングリッド・バーグマンなどの女優を中心とした描き方をしてしまうようです。ケーリー グラントのような俳優は、あくまで引き立て役にすぎません。伝え聞くところによりますと、監督はブロンドの女優達に次々求婚していたそうですが、風貌のためか実を結ばなかったようです。これも宣伝のための作り話かもしれませんが。

この作品で最も印象に残っているのは、ドライブのシーンです。ヒロインのイングリッド バーグマンが酔っ払ったまま運転するのですが、結構スピードを出して、「ケケケ~。」という感じでラリって飛ばす怖いシーンでした。欧米では日本より飲酒運転に鷹揚だと聞きましたが、いかにアルコールに強いとしても、やはり多少は判断力が落ちますから、恐ろしいことです。よくこのシーンが映倫で問題にならなかったなあと思います。

実は大きな声では言えませんが、酔っ払ったまま患者さんへの処置をしたことが何度もあります。結婚前の若い頃です。もちろん威張れることではありませんが、処置しないまま患者さんが死んだら最悪です。宴会の最中に呼ばれて、他のドクターがもたもたしていたので、気が大きくなった私が「どけっ。俺にまかせろ。」という感じでやってしまいます。普段より大胆にやりますので非常に調子良く進みます。簡易式のペースメーカーを入れるのに、麻酔してから10秒かかりません。気管内挿管は、あらよっと、2秒でOKです。

でも、怖いもの知らずの行為でした。失敗しなくて本当に良かったと今は思います。

この映画の有名な長いキスシーンは、各々のキスの時間を短くすることで映倫の許可を受けたそうですが、今見ると、あまり長く感じません。この作品はナチに対抗する内容ですから、その辺が好感を持たれて、多少の問題は無視されたのに違いありません。

ラストで一触即発の緊迫したにらみ合いの場面がありました。ラストシーンとしては珍しいと思いました。撃ち合って敵が死んで、めでたしめでたし、ではありませんでした。アイディアあふれる監督ですから、普通の終わり方をしたくなかったのかも知れません。扉の中でどのような話が進むのか想像できて、いっそう怖ろしくなる巧い演出でした。

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