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2007年10月26日

フェーム(1980)

- いいタイトルはないんかのう   -

この作品は今でも共感を得るだろうと思います。でも家族で見る時には、さすがに小さい子にとっては少し古くさいような印象があるかも知れませんし、ミュージカルのせいかDVDの日本語版を選べないため、訴えていることが分らないかもしれません。

メイキング ビデオによると、この作品の舞台になった高校は、ニューヨークに実在するそうです。ダンス、クラシック音楽、現代音楽、演劇などを専攻して、将来はブロードウェイやハリウッドなどにも進出して名声を得ようと考える学生達は、夢の塊のような存在でしょう。

もちろん映画のように道路に飛び出してダンスされたら、交通渋滞を引き起こして大問題になりますので、多少の誇張はあると思います。この学校を題材にすることを誰が考えたのか知りませんが、夢と葛藤を描く場として、題材として、最高だったと思います。

バレエを踊る子達の体は、ほっそりしていて本職のダンサー達に比べると華奢でパワーに欠ける感じもしますが、その未完成なところがかえって魅力に写りました。

アイリーン・キャラは一世を風靡した感がありましたが、最近は声を聞くことはなくなりました。私が知っているのはフラッシュダンスの曲までですが、あちらのテレビ番組には最近までいろいろ出演していたそうです。この作品は、彼女ひとりが主演ではないのですが、歌が見事なので自然に目だっていました。今でも曲さえあれば充分に通用すると思います。かすれたような声で、人に希望を持たせる力を感じます。

似たような声質のグロリア・エステファンに人気が出たことも、出番が減ったことに関係しているのかも知れません。また、あまりに若者の夢を歌うイメージが強すぎて、年をとってからの歌を歌いにくいところもあったのかも知れません。

登場人物では、他にポール・マクレーンが有名です。テレビのERで嫌われ者のロマノ部長を演じていました。この作品でも独特の風貌を生かした性格俳優ぶりを見せていましたが、顔からして性格俳優になるために生まれてきたかのような感じがします。そういえば、ロボコップでも悪役を演じていました。

芸能を専攻する学科を設けるというのは、日本の公立高校では考えにくいと思いますが、かわりに宝塚とジャニーズ事務所が機能しています。宝塚のような学校は他の国にもあるのでしょうか? バレエの学校や国立の養成機関は各国にありますが、礼儀作法などもしつける、しかも女性だけの歌劇学校というのは、本当に珍しいと思います。

日本もテレビや映画、ミュージックシーンの市場は大きいのですから、名声を目指して頑張る若者のために、専門学校ではなく公立の学校を作ってもいいような気がします。ジャニーズが登竜門のままでは、トシちゃんみたいになると悲惨ですし、年をとってから常識を知らないバカなクイズ回答者としてしか生きれないようになるかもしれませんし、なによりジャニーズの意向で芸能界がゆがむようなことはよくありません。

バレエを含めたダンスの学科、演劇、軽音楽学科、クラシック学科、民謡、演歌学科、手品学科、サーカス学科、漫才~落語学科なども面白いのではないでしょうか。少なくとも、各分野のレベルを上げる効果はあると思います。需要もあると思います。あの学校を卒業しているから劇団四季のオーディションでも勧めてみようか、あるいは今度のドラマに抜擢してみようかというような話も来やすいと思います。

芸能に限らず、学びの場に多様性があったほうが国全体の人材育成を考えた場合は良いのでは?東京に一校だけでもいいので、とんでもない才能が集まる特殊な学校を作って欲しいと思います。受験技術の習得に教育が偏っても人事育成ができるわけがないと、役人達が気づかないのか不思議です。

この作品を見ると、名声を夢見る若者の姿に力づけられますが、このタイトルのフェームには納得できません。フェイムもしくはFAME、それとも「学校へ行こう!」などはいかがでしょうか? パクリと言われるかもしれませんが。

とにかく、もっと響きの良い言葉があったろうにと感じます。

 

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