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2007年8月 8日

デス・ノート 前編(2006)

G - パート2は見ない  -

人気コミックが原作だそうで、我が家の子供達も原作のマンガを買って熱心に読んでいました。「マンガは見るほどバカになる、眼も悪くなる!」と怒るのですが、ちっとも言うことを聞いてくれません。子供達によれば、この作品は傑作だそうです。でも私は、子供に悪影響を及ぼす2流品だと思います。多少は偏見が入っているかもしれませんが。

家族でこの作品を観る親は、バカ親です。そういえば私の奥さんは子供達と観て盛り上がっていました。きっと彼女は、死神か疫病神の仲間でしょう。恋人と観るのは構わないかも知れませんが、恋に何か良い影響はあるでしょうか?期待できないような気がします。

死神がゲーム感覚で人間界に魔法のノートを落としたことから話が始まります。主人公のライトがノートを使って犯罪者を次々殺していきますが、警察官僚の父親と、通称’L’と言われる分析者との頭脳戦になります。話の設定は素晴らしく、トリックも見事だったと思います。

ただし、私には恐怖感の演出が足りないような気がしました。例えば、死神の言動は素直で、よき友人のような設定になっていましたが、たとえユーモラスであっても、常にライトをそそのかして寿命の半分をいただこうとする邪悪で油断のならない存在にしたほうが、危機感を盛り上げるために良かったのではないかと思います。

’L’は、マンガの場合は若い人物でないとダメでしょうが、映画の場合は見た目だけで反感を持ってもらう必要があるので、中年のふてぶてしい感じの俳優、昔ならエドワード・ロビンソン、今ならトミー・リー・ジョーンズのような性格俳優が望ましいと思います。観客にはライトに勝って欲しいと思ってもらわないと盛り上がりません。

この作品は、韓国か中国でもブームを起こしたと報道されていました。私も共感するところはあります。法律でさばけない悪党を、誰かが罰してくれないかと常々思っています。特に、テレビの’ハングマン’のように犯人に白状させる民主的(?)な団体があればいいのにと思いますが、現実には難しいでしょう。そのへんの共感は、どの国でも得られそうです。

主演の藤原竜也は、童顔ですが目に力があって身のこなしが鮮やかで、適役だと思います。いっぽうの’L’は、先程述べたように見た目が悪い俳優のほうが効果的だったはずです。ちょっと若すぎました。

死んでいく犯罪者役は、みんな落第だと思います。心筋梗塞の場合は、数秒間かけて痛みが強まり、激しい胸の苦しみを訴えますが、いわゆる心臓マヒの場合は、通常は呼吸苦を感じているうちに血圧が下がるために、眠るように意識を失うというのがパターンです。演出のために苦しがる表情や声を出させていたようですが、テレビの安物のドラマではないので、リアルさを狙ったほうが効果的だったと思います。

死神は、もっとキャラクターを目立たせて、邪悪で油断のならない魔物にすべきです。ライトと’L’と死神の三つ巴の頭脳戦に、さらに新たなライトがからんで複雑になるという展開が望ましかったと思います。

とにかく私はパート2を見ようとは思いません。ディズニーかピクサー作品を探しましょう。子供と話が合わなくても結構です。教育上良くありません。 

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