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2007年7月27日

スウィングガールズ(2004)

- 体育会系に恋愛は禁物  -

この作品は娘には非常にうけましたが、息子達にはさっぱりでした。主人公が女子高生だったからでしょうか? 男の子には盛り上がる感覚が少し分りにくかったのかも知れません。でも、性別に関係なく面白い作品だと思います。年齢も問わないかも知れません。恋人と見ても結構楽しいだろうと考えました。

舞台はまた東北でした。女子高生達が器楽演奏をやることになって、紆余曲折を経てジャズバンドを結成することになり、徐々に演奏の腕を上げていく物語です。最後の演奏は出演者たちが興奮している様子が伝わるような気がしました。実際に演奏していたそうですので、アフレコと違う迫力がありました。

さっそく娘は、この映画のサントラ盤を借りていました。曲は古めかしいジャズスタンダードですが、かえって新鮮だったのでしょう。

演出もうまかったと思いました。出演者の一人がラジオで話していましたが、合宿して撮影されたそうで、ちょうど部活で合宿するような盛り上がり方だったそうです。演奏が上手な人もおれば、覚えるのが遅い人も当然いて、うまくいくのかハラハラしながら撮影していたそうです。うまくいくと、達成感が違います。演技のトレーニングは当然受けていたと思いますが、これに慣れない演奏が加わったことで、かえって演技にも迫力が出る結果になったと思います。

この作品も、体育会系のノリが成功した例だと思います。野球やサッカーのヒーロー映画でも、これをねらった作品がありますが、なかなかスーパープレーを表現するのが難しいので、シラケてしまいがちです。最初から観客もあきらめてしまいます。稀に、迫力のあるボクシング映画などが出ると、迫力だけで評判になります。模擬プレーが一定のレベルに達しないと、観客は満足してくれません。そのために、出演者は相当きつい目を覚悟しないといけません。

途中、林でイノシシに遭遇するシーンはよく撮れていました。実際のイノシシを登場させると危険ですし、CG映像でやると費用もかさみますし、迫力を出すのが大変でしょうが、写真の静止画を撮影したことでギャグめいた爆笑シーンをうまく表現できました。

ストーリーには無理があったと感じましたが、あまり理論的に検証すべき映画ではありませんので、おかしければ何でもいいと思います。そう言えば、この映画も恋愛を排除していました。「フラガール」もそうでした。一瞬ですが、主演の子がキスしそうなシーンがありましたが、はぐらかされました。それも鮮やかに。本当の恋愛がからむと、恋愛映画になってしまうので、作品の主題から外れると判断されたのでしょう。

したがって、体育会系は厳しいのだと考えました。男女交際なんぞにうつつをぬかしていたら、芸事もスポーツも習熟は望めないのかも知れません。部活の達成感も、恋愛も両立しようなんて甘いのだと、この映画は教えてくれているのか? 意外に厳しい視点の教育映画かも知れません。

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