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2007年6月19日

マトリックス1

Photo_11  - ゲームオタクのための映像オタクによる作品 -

なぜか見直したくなりまして、先日久しぶりに観てしまいました。興味のない人には、わけの分らないバトルを繰り広げるだけのおバカ映画ですが、アニメ、ゲーム、カンフー映画を好きなオタク人にとっては、この作品は傑作中の傑作、金字塔と言っても良い名作だと思います。残念ながら、そのようなファンは常に新しい刺激を求める傾向があり、名作にもかかわらず、この作品はビデオ屋さんの棚の隅のほうに押しやられるようになってしまいました。

つい最近までは、子供達があののけぞり(弾丸をよけるために)を真似していたのに。廊下の壁をよじ登って移動して喜んでいましたが、自分も子供だったら同じようなことをしてたでしょう。

発想自体は、オタクの世界の中ではオーソドックスなものです。コンピューターソフトが人格を持って活動する世界へ一人のハッカーが入りこみます。この男、アンダーソン君は、どうやら救世主ネオらしいのですが、最初はまだ能力が自分でも分りません。救世主がいったいどのように、何をしてくれるのかも分りません。

仲間のモーフィアスらと預言者に会いに行ったりしていたところを、この世界を管理するエージェントスミスらに捕まってしまいます。このエージェントスミスの顔は強烈でした。ロード オブ ザ リングにも登場していましたが、何たる奇顔。とにかく、ここから救世主の救世主たる活躍が始まります。ヘリコプターを使った空中からの攻撃で、エージェント達からモーフィアスを救ってみせます。この実写のアクションは見事でした。加えて、弾丸が飛び交う中で、走るモーフィアスと手を差し出すネオのスローモーション映像も見事でした。さすが、オタク。

メイキング映像を見ていて感心しました。カメラをたくさん螺旋状に並べて、アクションを表現しようだなんて、この作品まではへんてこな発想だとしか思えませんでしたが、映画の冒頭で黒服の女、トリニティが飛び上がって警官を倒すシーンが我々の固定観念をもぶっ飛ばしてしまいました。さすが、オタク達の手腕は見事でした。

この極めてオタク的な企画に、よくぞ投資しようという人がいたものだと、またまた感心します。ゲーム人口の多さや、ゲームソフトが巨額の投資を必要とする芸術になってしまった状況を考えれば、確かに半分ゲームの作品を作れば多くの人に受けるだろうと見抜くことはできたかもしれませんが、半端じゃない投資が必要だったはずです。日本なら、おそらくゲーム、テレビアニメ、マンガ、そして映画、キャラクター商品などがセットになった企画として作られたはずですが、映画中心によくぞ製作したものです。

日本人が最もこの作品を理解できたかも知れません。アメリカの子供達もオタクは激しくオタクらしいですが、やはり東洋の素手のバトルを中心としないと、情緒というものが不足します。 それらを理解するには、やはり日本の伝統的オタク感覚が必要です。アメリカ的に銃でやりあっても、面白くはなりません。2作目あたりからは日本刀や三船敏郎の親戚みたいな人が登場しますが、あきれるほどのオタク趣味でした。

主人公を演じたキアヌ リーブスは、美しい顔をしていますがアクションは明らかにおかしく、走り方は最悪です。しかし、アクション映画中心のスターですから不思議な存在です。シュワルツネッガーやジャン クロード バンダムのような本当のマッチョでは、映画の趣が変わってしまったでしょう。

マトリックスは3部作ですが、最初から全体の構想を作ったいたのでしょうか? 兄弟のインタビュー記事でも読んでみたい気もしますが、あまりのめり込むとオタクになってしまいそうなので、これくらいに止めておきます。

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