映画評

  • 当劇場は劇場主のための映画館です。訪問者を期待しておりません。内容の客観性、正確性は保障できません。でも、真摯な批評を目指します。

劇場主

  • 乙女座 AB型 どの占いでも最悪の運勢 内科クリニックやってます。

Conflict of Interest

  • 特にありません。

おことわり

  • 当劇場は誹謗中傷を目的としておりません。もし権利を侵害されたと感じられた方は、申し訳ありませんが管理会社や公的機関に御相談ください。

« かもめ食堂 | トップページ | 自転車泥棒 »

2007年5月16日

西部の男

- 悪役が主役かも -

この作品は昔は結構評判になったはずです。時代からすると少し変った西部劇で、今でも通用するような作り方だと思います。悪役が荒っぽいけども魅力的な部分も持つように描かれていて、キャラクターとしてにくにくしげではありません。昔の西部劇では悪役はトコトン嫌われ役が多かったはずだと思うのですが、なんだかニューシネマ時代のひねたヒーローみたいな役柄でした。

判事、といってもヤクザのボスみたいなのが牛耳る町に、ひょっこりゲーリー クーパーがやってくることから話が展開します。当時のこの地方は、放牧をしようとする連中と、畠を作ろうとする入植者のトラブルが続いて、リンチまがいの事件が頻発していましたが、クーパーは仲裁しようと努力します。その努力の仕方が面白く、判事の弱みに付け込んで懇意になり、だまして逃げたり、いっぽうで判事を殺しに来た農民達の邪魔をして、殺し合いをさけるなど、日本人好みの理想主義的態度です。

通常は、こういう人間は問答無用で先に殺されます。まず、あっさり殺した後で、ゆっくり本来の殺し合いを続けるのが普通です。したがって、この設定は普通ありえません。映画の中でしか成立しない話です。日本人にはうけるでしょうが、本国ではどうだったのでしょうか?

クーパーが裁判にかけられるシーンは、その直前にあわれな農民が処刑された後で、少しスリルがあり、いっぽうでクーパーがでまかせを言ってうまく判事の気を引くユーモアもあり、面白い場面でした。 クーパーの役は、もっとユーモラスな俳優がやるべきだったのかも知れません。二枚目がやる必要はなかったかように思います。こっそり銃をくすねるシーンなどは、コメディアンならもっと笑わせてくれたかもしれません。

ボスと対決するクーパーは、劇場で打ち合いを展開しますが、劇場には話のカギとなる女優がいます。ほんのワンシーンだけ登場しますが、この女優の前で格好つけるシーンがひとつの見どころです。泣かせるわけではありませんが、芝居がかった芝居でした。

DVDで見たのですが、画像もきれいで、リンチシーンが少しありますが、家族でも見れる映画だと思います。

« かもめ食堂 | トップページ | 自転車泥棒 »