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2007年5月 1日

プロデューサーズ

-   オーソドックス!    -

実にオーソドックスなミュージカルでした。たぶん脚本の性格から、メジャーな製作者が作り、演出家も、音楽家もみんなできあがった路線で作られたのではないかと思えるほどに、いかにもミュージカル的でした。家族で楽しめる作品です。恋人とも軽い気持ちで見れると思いますが、ミュージカルが基本的に嫌いな人には、バカかと思われるかも知れません。

アイディアがいかにもミュージカル向きでした。多くの予算を集めて、少ない制作費で舞台をやれば大もうけになるという悪いたくらみを抱いた製作者達が、最悪の劇を作ろうと画策する物語でした。使おうという脚本がまず最悪でした。ナチ崇拝者によるヒトラーの劇ですから、欧米で見せたら暴動が起こりそうなテーマです。しかも、演出家が変態趣味のゲイです。主演も、脚本家自身がやる計画で、どう見ても非難ゴウゴウの最悪の作品になりそうです。

主演のマシュー ブロデリックは、今までは軍人や科学者を演じていましたが、確かに何となくユーモア精神を漂わせた演技ができる人でした。でも、ミュージカルを演じるとは思っていませんでした。結構、はまり役だったかも知れません。ただし、登場の場面では少しオーバーすぎる演出をされていたような気がします。アメリカの客は、あれで笑うのでしょうか?

 もう一人の主役の俳優は始めて知りましたが、アクが足りないような気がしました。この役は、ジャック ニコルソンかジーン ハックマンのような俳優が向くような気がします。迫力があれば、さらに面白くなるはずです。もしくは、思い切り美男の女たらしのキザな役者でも良かったかも知れません。

ユマ サーマンは充分魅力的でしたが、もっとグラマラスでダンスが巧い女優でも良かったかも知れません。ただし、この作品はメジャー作品ですから、いかに美女でも無名の俳優ではいけなかったのかも知れません。最近のミュージカルは、大掛かりな予算を使って、絶対にコケない安全な作り方をする傾向にあると誰かが書いていましたが、配役も同じような考え方をしているような気がしました。

エキストラのダンサー達は見事な表情、ダンスでした。舞台も、さすがという感じで、懐かしい雰囲気がしました。そう言えば、こんな作品は久しぶりのような気がします。最近のミュージカルは画像処理にこりすぎて、のんびり画面を見ていられないという感覚がありましたが、この作品はテクニック倒れになっていません。音楽も、古めかしい感覚のジャズっぽい曲が中心でしたが、作品のテーマとあっていたと思います。

作品に重みはなかったかもしれません。でも、本来ミュージカルに我々が期待するのは夢のような世界で、あまり教訓や感銘をねらうこと自体がおかしいと思います。適度に笑い、適度におしゃれで、良い作品でした。涙をねらって失敗した作品より、軽い雰囲気に徹したところが好感をもてると思いました。

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