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2007年1月 1日

シャル ウィ ダンス?

- 良い雰囲気でした   -

日本版、アメリカ版とも雰囲気の良い映画でした。日本版はヒロインの草刈が本物のダンサーでしたので、ダンスは素晴らしいが演技は素人、アメリカ版は同じくヒロインのジェニロペがラテン~クラブ系のダンスは上手いがクラシックダンスは苦手に見えました。この印象は、おそらく私だけではないと思います。

アメリカ版ならば、競技人口も多いはずですから、探せば演技力のあるお姫様のような顔をしたダンサーがきっといたはずだと思います。あえてジェニファー ロペスを主演に持ってきた理由がわかりません。

主人公は事務的仕事で安定した生活をしていましたが、勤め帰りに駅のそばのダンス教室の窓から悲しげな表情の女性が目に付きます。ほのかな憧れをいだいた主人公がダンス教室に通うことになりますが、お目当ての女性教師には最初ほとんど無視され、たまに教えてもらうと鼻の下が伸びるのを気にしながら緊張します。この教師にも「すけべな考えでダンスするな!」みたいなことを言われます。

ダンスはなぜにあれほど緊張するのでしょうか? 飲み屋でかわい子ちゃんとダンスを踊ると、私は股間が気になって踊りどころではありません。女の子にぶつけないように腰を引いて、脂汗をかきながらへっぴり腰で踊ってます。もし舞踏会に出ることになったら、方程式のことでも考えながら踊らないといけないなと考えています。

主人公はやがてダンス大会に出ることになります。練習も楽しくなって熱心にやるので、妻が疑って素行調査をされてしまいます。大会では順調に踊って盛り上がりますが、家族もこっそり見に来ていて、「お父さん!」の声に思わず主人公は失敗してしまいます。

主演の役所広司の市役所職員のような真面目な顔は印象的でした。いっぽうのリチャード ギアは、ラストで花束を持ってデパートに登場する場面では、彼でないとサマにならない、女性ファンのため息が出そうな姿が印象に残りました。たぶん、「プリティ ウーマン」の記憶のためでしょう。

日本版で、ダンスホールとコンテストの時の歌い手が同じでした。競技人口の少ない日本では確かにありそうな話ですが、映画では避けた方が良いと思いました。センスの良い、予算の豊かな製作者なら絶対やらないことだと思います。

アメリカ版の場合は、ラテン系の踊り手を探せば、いくらでも上手い人がいますから、ダンスシーンの迫力を出そうと思うならばそうしたでしょうが、クラシックダンス中心に止めていたのは、良いセンスだったと思います。音楽も静かでいい雰囲気でした。

竹中直人の役割は、日本人の私には面白かったのですが、外国人たちには下品に見えるだけかもしれないと思いました。 渡邊えり子の役は、日本版のほうが数段魅力的だったと思います。体型がダンスに似合わないことが非常に大事なので、アメリカ版はベット ミドラーにお願いするべきでした。

スーザン サランドンの奥さん役は、もっとオロオロしてバカなことをさせたほうが良かったような気もしました。彼女の場合は、自由に演技させれば、もっと表現が上手くできたのではないでしょうか?

安定した生活の中で、小さな冒険をするだけの話に過ぎません。もっと大事なことがいっぱいあるでしょうにと言われればその通りですが、主人公がダンスに魅かれていく様子が自然に描かれており、両方の作品とも終わった後に踊りたくなるような感覚になれる良い作品でした。

お正月に、家族で見るのも悪くないと思いました。

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