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2007年1月 2日

セブン イヤーズ イン チベット

- チベット7年、柿8年  -

主演 ブラッド ピット

この作品もいつの間にか古くなってきましたが、さて誰が見たら良いのか改めて考えてみると、よく分りません。子供が見て面白い点は、はたしてあるかどうか? 恋人と見て、愛情が深まる? 雰囲気が良くなる? いろいろ考えましたが、あまりピンと来ません。 ブラッド ピットのファンには最高です。 中国が嫌いな人にはバイブルとなる作品です。 仏教に興味をお持ちの人も見たほうが良いでしょう。 その他は、映画オタクも見ないといけません。

非常に珍しい設定だと思いますが、イギリス軍から逃れるためにチベットに逃げ込んだオーストリア人の手記が原作です。チベットは当時、まだ中国に併合されておらず、ダライ ラマがいて、彼が興味を持ってくれたおかげで歓待されます。したがって、ダライ ラマへの讃歌が後半の話の中心になっています。

中国については今でもそうですが悪く言うことはタブーでしたので、これは珍しい映画だと思います。この映画の製作には、何かの政治的意図が働いているような気がします。ネパールの毛派と政府軍の戦いも激しく陰惨になって、今も続いているそうですが、チベット地方は政治的境界なので、今後も紛争が耐えないでしょう。

この作品を見て、私は特に感動する点はありませんでした。それは、私がチベットの歴史や毛沢東や周恩来のことを色々本で読んで、良い点も悪い点も一応知ってはいたからです。しかし、若い方は中国共産党の歴史を知らないと思いますから、こんな映画でもないと感覚のバランスに欠けることになるでしょう。中国にも反論があるはずですから、革命の映画でも公開されたら見るべきかもしれません。面白くはないと思いますが。

この映画とは反対に、「中国の赤い星」という有名な本があります。こちらは長征後の共産党幹部へのインタビューから作られた本ですが、この中に原住民の中を共産軍が通過する話がありましたが、当時の赤軍は追われていましたので、酋長みたいな人と周恩来が義兄弟の杯を交わして、やっと平和的に通してくれたそうです。強くなってからの赤軍は、中国人自身があきれてるほど強いです。必要と考えれば、かっての義兄弟でも躊躇なく併合(開放という言い方ですが)します。

支配下におくことを、共産圏は開放、アメリカは民主化、日本は共栄などと言いますが、本質に大きな違いはないと思います。現場の担当者が真面目にその地域のために民主解放しても、結果的には強国の政治的判断の支配下に置かれることには違いがありませんから。

そう言えば、悪さをしようと考える人の中で、「自由」「独立」「民主」「開放」の言葉を使わなかった者はいないと、誰か言ってました。

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