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2006年11月14日

マイノリティ リポート

- アイディア倒れではない -

監督 スティーブン スピルバーグ 主演 トム クルーズ

この作品は子供といっしょに見ましたが、見た後で冒頭の殺人未遂のシーンは子供向きでなかったことに気がつきました。単なるSF未来の作品とばかり思っていましたが、ちょっとまずかったかも知れません。ただし、絶対ダメとは思いません。一度親が確認してからのほうがいいと思います。家族がいっしょに、いきなり見るのは良くないかも知れない、という程度です。恋人となら、全く構わない作品だと思います。

少々長くなりますが、ストーリーを紹介します。予知能力のある人間に犯罪予知をさせて、犯罪を未然に防ごうというアイディアが、この作品のスタートです。冒頭のシーンは、これで不倫による殺人を未然に防いだ例として紹介されています。このときに中心となっって活躍していたトム クルーズに、ある時自分自身が犯罪を犯すであろうという予知が出されます。当然、トム隊長は身に覚えがありませんから、逃げて事の真相を探ろうとします。

実はトム隊長の家族は、以前何者かに殺されており、話が進むにつれて、その犯人らしき人物が次第にトム隊長に引き寄せられるかのごとく近づき、やがて相対することになります。やはり予言通りだったわけです。ということは、これを予知している警察側がきっとトム隊長を逮捕するでしょう。さて、トム隊長は殺人者になってしまうのか?というのが、あらすじです。

スピルバーグとトム クルーズは、この作品の頃に会社との契約のためか次々とSFものを作りましたが、コンセプトに関しては、この作品が最も優れていたかも知れません。犯罪予知のアイディアは誰にでもできるとしても、それを映像化する力や、それから隊長自身が犯罪を犯すという設定、そして運命的に自分の子供を殺した犯人に次第に近づいていくストーリーは楽しめました。

細かい点ですが、予知の連絡が子供のガチャポンみたいなボールなのには驚きました。単に映像が出てはダメだったのでしょうか?トム クルーズの演技も、もっと人間の弱さを前面に出して、絶望感や恐怖の表情をしてもらったほうが良かったように私は感じました。彼はちょっと強すぎます。無理に強がって見せると、かえって弱さが表現できたかも知れません。

全体として、この作品は様々なアイディアがかみ合って、映像にもストーリーにも工夫があって、SFの王道を行くとでも言いたいような印象を持ちました。とっぴすぎず、陳腐すぎない、複雑すぎず、怖すぎない、良いバランスの作品だと思います。

 

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