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2006年11月11日

グラディエーター

ー 現実にバトルをしないように ー

監督 リドリー スコット、主演 ラッセル クロウ

この作品は、時々モノトーンの映像がはさまれて、その度にどこかの畑と家が写し出されますが、最初は家の中に何がいるのか私には分かりませんでした。ちょっと考えすぎて、主人公の子供の頃の記憶が出るのかなと考えましたが、やっと後半に分った気がしました。勘の良い人なら最初からお分かりかも知れません。この映像のために、作品自体の質が高くなったような気がします。ただ、色調はもっと明るくてはいけなかったのでしょうか?

この作品は、やはり子供には向きません。残忍なシーンが多いからです。恋人と見ると、そのシーン以外はたぶん悪い作品ではないと思います。ただの戦闘ものに止まらないような工夫がされていますから、アクションシーンも歴史描写のシーンも、CGによる建物の再現も、それだけで楽しめます。

主人公のマクシムス将軍にはモデルがいますが、ストーリーは実話ではなく、老皇帝の後の皇帝も闘技場で将軍と戦ったりはしていません。マクシムスは老皇帝から次の皇帝になるよう打診されましたが、これを知った皇帝の息子にワナをかけられ、逃亡の挙句に剣闘士になります。グラディエイターが剣闘士の意味だとは知りませんでした。恥ずかしながら、卒業と関係しているのかと思いました。主人公は戦いによって復讐を果たそうと考えます。

この作品の戦闘シーンの様子は、かなり史実に近いそうです。結構迫力があったためか、その後同じような作品がいくつか作られました。どこかのプロダクションがCGの技術や、血がほとばしるように見える技術を飛躍させて、迫力ある剣劇が可能になったからのようです。刀で切ると、血が相手に付くような仕組みや、生首や手が転がるような映像も迫真のレベルに上がっています。コロセウムの映像も本物のようでした。

ただし、私はこの作品のコンセプトには賛同できません。復讐の物語は基本的に後味が悪いことが多いので、できれば家族を牢獄から救う物語にしたいところです。どうせフィクションですから、例えば奴隷になった妻子を救うために反乱を起こすという話はどうでしょうか?ワクワク度、痛快さは違ってくると思います。作品のレベルは下がるでしょうが。監督のインタビュー記事でも、会社からは反対されたと言ってました。

復讐ものでは「コラテラル ダメージ」も最初に妻子を殺され、多少悩みながらも復讐を目指すというストーリーでしたが、やはり家族を救う話に比べると爽快感を得にくいためにすっきりしません。逆に「ベン ハー」のようなヒーローは実にかっこいい。まあ、同じようなストーリーばかりでは、ベン ハーもどきで面白くないのは確かですが。

主演のラッセル クロウは、「LAコンフィデンシャル」では体力だけの俳優かのように見えましたが、「ビューティフル マインド」では、ありえないほどイメージが違う演技をしていて驚きました。でも、その後は暴力事件を起こしたりしていますから、この作品のイメージのほうが実像に近いのかも知れません。

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