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2006年11月16日

ウイングズ オブ ゴッド(1995)

- 漫才はもっとおかしく -

主演 今井雅之

評判の劇の映画化作品でしたので期待して見ましたが、作品としての出来は今ひとつだと感じました。この後、再映画化されているそうですので、そちらの方が良いかもしれません。私の印象では、主演の今井の演技と演出のカメラワークがマッチしていなかったのではないかと思いました。彼は自衛隊員には向いているけれど、漫才師にはちょっと、というような顔なので、舞台のように間近で見ると面白い表情も、引いて見ると分りにくいのだと思います。もっと徹底的にクローズアップして、マゾヒスティックに困った表情を見せれば、細かい表情が面白かったのではないでしょうか。

原案、ストーリーには素晴らしいものを感じました。特攻隊のような重いテーマを扱う以上、漫才師を主人公にするなどしないと話が暗くなりすぎてしまうので、まずこのアイディアが適切だったと思います。他にやりようがないと思えるほどです。そして脇役達のエピソードの配置も自然で、話の展開は良かったと思います。

オーソドックスな方法を取るならば、観客受けのために主演は本当の喜劇役者か漫才師にさせて、顔を見ただけでおかいしいくらいの「つかみ」的な仕掛けをすべきだと思います。芸人達はイメージが壊れるので嫌がるかもしれませんが、やはり芸の迫力で観客をまず笑わせないと、悲しさが際立ってこないと思います。

そして笑いとテーマのバランスにも問題があるような気がしました。ドタバタ劇と、今昔の感覚の違いを笑う場面を中心にして少なくとも7割の時間は笑えているようにしないと、観客受けは望めないと思います。そして、ほんのついでのように短く、実は印象的になるように本来の真摯な話を挿入するのが通常の手法だったと考えます。あえて冒険をしてみたのかも知れませんが、子供には受ける冒険も大人にはいまひとつの印象しか与えないように感じます。その点で、この作品はダイレクトすぎるのではないでしょうか。

でも、この作品は子供や恋人といっしょに見ても良いと思います。

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