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2006年11月23日

二人のトスカーナ

- 美しい風景と悲劇 -

この作品は、子供が見て良いと思います。暴力やセックスの直接的な表現をうまく避けています。恋人と見るべきか否かですが、文部省推薦の映画は死んでも見たくないというカップルは止めたほうがいいでしょうが、まじめな作品もたまには見てみたい気分の時には悪くないと思います。話の大半に結構ユーモラスな場面もあります。悲しいばかりの映画ではありません。

この映画で二人の姉妹を預かる家の奥さん役は、バーグマンの娘のイザベラ ロッセリーニでした。確かカメラか何かのコマーシャルで日本のテレビにも出ていたことがあったような気がします。当時は色っぽい雰囲気でした。この奥さんが美しければ美しいほど、また立派であればあるほど悲劇が際立つことになります。

トスカナ地方は、イタリアの中では農耕に向いていないほうだと聞いたことがありますが、映画でも丘が多くて広々した感じはしないようです。その代わりに川や木々が美しく、子供たちが遊ぶ場所には困らない感じがします。この風景が美しければ美しいほど、これまた最後の悲しさも増す効果はあります。

二人の姉妹が経験する村でのエピソードに、もう少し工夫があると話はさらに美しくなったかもしれませんが、この作品は製作者の実話に基づいているそうですので、そこまではできなかったのかも知れません。姉妹がドキドキするような小さなエピソードを、多少作ってでも加えると、それだけで懐かしくて涙が出る人もいるかもしれません。楽しい物語であるほど、またまた悲劇は際立つでしょう。

この作品のラスト近くで殺人の場面が出てきますが、鏡をうまく使って生々しさを避けているようです。このシーンを見て改めて考えてみましたが、殺しの場面を直接見せると俳優の演技や技術的な効果には限界がありますので、うそっぽくなってしまうことが多いと気がつきました。他の映画では、銃声だけで済ませる、手だけをバタッとのぞかせるなどの色々な工夫がありましたが、それもあまり頻繁に行われるとパターンに嫌気がさしますので、鏡も悪くないと思いました。

子役が上手だったのか、そうでなかったのか私にはよく分かりませんでした。かわいらしかったことは間違いありません。

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