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2006年10月 9日

ラブ アクチュアリー(2003)

監督 リチャード・カーティス 

愛の物語はいい。この作品は、今でも記憶している人が多い。かなり人気が高かったようだ。愛の話を描く場合は、涙を誘う方法とコメディにふる方法、毒々しい敵に活躍してもらうなど、様々な手法、趣向がある。この作品は、少し古めのスタイルの、気恥ずかしくなるような路線で成功していた。

冒頭で作者が述べるように、空港の出迎えを見ていると幸せな気分が味わえる。話を始める際に、空港がよく使われるのも理解できる。

作品中、残念ながら子供に見せるには良くない場面があるにはあるが、さらっと見せてもそんなに悪くはないかも知れない。だから家族でいっしょに観ても、特別悪くないのかも知れない。恋人となら素晴らしいだろう。笑えるし、気難しくないし、適度に作り方がいいかげんで、ちょうど良い雰囲気の作品だ。

ストーリーは9つ?の愛の物語が、お互いの登場人物がちょっとだけ関係し合いながら同時進行する話。どの話も愛にあふれていて、幸せな気分にさせてもらえる。音楽も定番のものが使われていて、安心して良い雰囲気にひたれる。細かいことを考えてケチをつけるべき映画ではないと思う。

でも細かくネチネチとケチをつけたい。

当時売り出し中のキーラ・ナイトレイ嬢のシーンがあったが、あれでは結婚式の花嫁を演じているとは言えなかった。彼女の宣伝用のビデオを持ってきたのかと感じた。彼女のマネージャーが「これを使え!」と強く主張して売り込んだのではないか?そう疑ってしまう。

ヒュー・グラント演じた首相がキスしていたらカーテンが開く場面があったが、さすがに不自然だ。青春物のTVコメディなら許される定番のパターンで、スターを揃えた作品では、少し演出の質を落とす。あれは別な演出法があったと思う。他にも細かい難点がたくさんあった。演出の仕方がテレビ用、そして古すぎると思った。

しかし、この作品に人気があったということは、観客は古ぼけた演出でも、純情過ぎる登場人物でも、特に嫌悪感を抱かずに、共感して観ることができるのだろうと思われる。ギスギスして、過剰な競争意識に取り囲まれ疲れ切った人々が、純真な人物達に同情しているとすると、この世はまだ捨てたもんじゃない。

思うのだが、もしかすると全く嫌いに思う人と、感動して大好きになる人が分かれるタイプの作品ではないだろうか?古いセンスのギャグ、ありきたりな流れなど、陳腐な点が気になって嫌悪感が先に立ち、良い点に目が行かない人がいるかも知れない。激しい裏切り、失恋で落ち込んだ時に、この作品が良い気分に導いてくれるか分からない。その人の精神状態によっては、腹を立てられるかも知れない。

よくもまあ難癖をつけたものだが、お詫びがてら申し上げますと、この映画を見た後はかなり高い確率で、幸せな気持ちになれる。だから、ぜひ一度は観るべきと思う。(2017.06.10改編)

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