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2006年10月12日

ショーシャンクの空に

原作 スティーブン キング 主演 ティム ロビンス

この作品を子供に見せるのは良くない。完全に大人向きの作品。恋人といっしょに見るべき作品でもないと思う。無慈悲な人間や倒錯した犯罪者がたくさん出て来るので、後味が良くないだろうと思う。恋人が観た場合も、どんな感想を述べたら良いのか困るかも知れない。家族で見るべきでもなく、結局は一人もしくは同性の友人達とで見るしかないが、見れば大抵の人は何か感じるものがあるはず。恋人とではなく、お互いに絶望しあった夫婦で見るのは構わない。もしかすると感動のあまり仲が戻るかもしれない。一時的に。

主人公が奥さん殺しの罪で刑務所に服役してきますが、この刑務所では職員の不当な暴力、金銭的な不正、殺人、レイプなどが蔓延。主人公はひどい目に会うが、少しずつ友人や協力者ができて、やがて希望が見えて来るといった話。主人公の協力者にモーガン フリーマンがいて、良い味を出している。主演の2人のような絶望的な状況でどう考えるかが、この作品のメインテーマだと思う。

主人公役はティム ロビンスで、「さよならゲーム」では、とぼけたピッチャー役で出ていたが、今回の印象は全然違う。この作品では、演技を抑えすぎて表情が読みにくく、ミスキャストではないかとすら感じた。オーソドックスに、もっと小柄で弱々しい俳優を主役にして、哀れみを出しても良かったのかもしれない。また、主人公に協力者が自然に出てくることを上手に演出できていたか、ちょっと微妙な感じだったが、ラスト近くでは喝采を送りたい気持ちになれた。共演のモーガン フリーマンの方は、理解しやすい味のある演技。彼が、言わば観客の感情を誘う役柄だと思います。彼が感じるように、私達も主人公に同情して協力するのだと考える。

原作はスティーブン キングですから、当然ベストセラーだろう。読んではいないが、この種の作品で原作の力に迫るには、演出力が相当に必要だと思える。主人公の絶望した表情と、隠された強い意志を暗示できるような演出が。例えば、主人公の顔をアップにしながら、照明や音楽をいじるという手があるが、そうすると「臭い」演出になると考えたのか? 臭さの加減が難しいテーマだと思う。

絶望的な状況でも頑張ろうという気持ちを持たせてくれる作品。

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