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2006年10月14日

クレオパトラ

クレオパトラ  - ハリウッド的大作 -

 主演 エリザベス テイラー

この映画を見る人は相当オタクな人でしょう。私もなぜ見たのか実は分からないのですが、見てしまいました。この作品は、家族で見て良いと思います。子供が悪い夢を見るようなシーンはほとんどありません。ただ、生首がチラッと出てきます。楽しめるかどうかは分りません。恋人と見るのも悪くはないように思いますが、時間に余裕がある時でないとダメです。若い人の中にはテンポの遅さや作品の長さにあきれてしまう人もいるかも知れません。これだけの大作にしないといけないのか?と感じてしまうくらいの大作です。

でも、私はこの作品はハリウッドの雰囲気が満載で、何ともいえない魅力を感じます。名作と言ってよいかは分りませんが、華やかな時代に予算をうんと使って、無駄かどうかなど気にしないで作った感じが好きなのです。CGはないはずですが、群集や兵隊の行進のシーンではエキストラの数も半端じゃないので、日当はいくらかかったのだろうと心配してしまいます。クレオパトラが始めてローマに登場する時のショーがすごく豪華で、この映画の見所の一つですが、ここまでやるか!と感動してしまいました。ここだけでも見る価値があると思います。 たぶん大きなスクリーンに遠景を絵で描いているシーンが結構多いはずですが、うまく出来ているのでどこから絵なのか分りません。もしかすると想像以上に無駄なセットを作って、リアルな雰囲気を出しているのかも知れません。

歴史的検証も結構しっかりやっているような気がしました。シーザーが癲癇持ちだったというのは単なる伝説らしいのですが、戦闘のやり方などの本筋でない部分は学者の意見を参考にしているように見ました。シーザーは有名ですから、欧米人は皆イメージを持っているはずですが、レックス ハリソンは自然な感じで演じていました。実際あんな人だったのかも知れません。アントニー役のリチャード バートンは舞台俳優には似合っても、屋外で剣を振り回すには華奢な感じに見えました。本当のアントニウスは、「ローマ人の物語」によればプロレスラーのような人だったそうです。オクタビアヌスは、シーザーが死ぬ頃は議員ではなかったはずですので、前半に演説するのは脚色だと思います。

主演のクレオパトラじゃなかった、エリザベス テイラーは、さすが堂々と、楽しげなくらいハマッて見えます。彼女が映画会社の重役に色目を使って、彼女のために作品を企画させたのではないかと私は疑っています。イメージとして、他にこの役をやれそうな人が思いつきません。まさに女王のようにふるまっています。実際はどんな人なんでしょうか? リチャード バートンとは2~3回結婚したと聞きましたが、彼女が振り回したのか、彼が断りきれなかったのか、当時の事情に詳しい人ならご存知かもしれません。2回とは! 私には考えられません。そんな彼女のイメージが、まさに映画の魅力に寄与しているように思います。ある意味で、現代の女王だったのですもん。正直なところ、私はエリザベス テイラーとエリザベス女王の区別がついたのは、小学校高学年になってからでした。「ふーん、女王が映画に出るなんて欧米はやっぱ進んどるばい。」と、思ってました。

「ベン ハー」ほどの評価は受けなかったようですが、規模としては負けない大作で、見た後に私は満足感を覚えました。ハリウッドのパワーを感じるだけで幸せになってる、おめでたい私を自覚した次第です。

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