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2006年10月26日

ガープの世界

- おかしくて悲劇的な魅力 -

この作品は、子供には好ましくありません。セックスに関しての表現内容を誤解されやすいからです。恋人と見るのは、たぶん構わないだろうと思いますし、異性に対するに限らない人間愛について考えてみる機会になるかもしれません。映像や音楽の雰囲気は暖かいのですが、内容は結構ドギツく、倒錯した部分もありますから、理解力のある人と見たほうが良いでしょう。

不思議な話です。 グレン クローズ演じる独立心?の強い女性が瀕死の男を選んで子供を作ります。 生まれた子供ガ-プをロビン ウイリアムスが演じています。成長したガープは、小説家になりますが、いっぽうで母親はガープのことを本にして評判になり、女性団体の教祖のような存在になってしまいます。この団体の関係者と、ガープの家族で物語が展開されますが、全体におかしくて悲劇的です。「ガープ!」と指差して叫ぶ女の子が大きな存在なのですが、話の中ではたまにしか出てきません。

設定のアイディアが良いと思います。 極めて特殊な出生から来る運命のようなものが全体の流れになっています。世間の人達からすると迫害の対象となりやすい性不一致の大男、レイプ被害者、不倫した妻などにも同情に満ちた視点が注がれていますが、おそらく一般人の目はこの映画の中で示されるように残酷でしょう。多少変っていても不幸でも、常に人間愛に基づいて対したいものです。無理解によっては悲劇しか生まれないと、この作品は言っているようです。

この作品のロビン ウイリアムスは、自分の運命に当惑しながらも生きる男の雰囲気をよく出しています。結構役柄が幅広い役者で、全くの喜劇にもシリアスなドラマにも出演していますが、ほとんどハズレがない人です。母親役のグレン クローズも、怖い女を中心に、コメディからシリアスものまで、やはり幅広く演じてくれます。

「ガープ!」と指差して悪さをする女の子は、いったい普段は何をやってるのか疑問に思います(家事手伝いってやつ?)が、無理解で暴力的な人達を象徴しているのかも知れません。きっと彼女の頭の中では、自分を無視するガープは許しがたい存在なのでしょう。でも、だからといって悪さをして良いのでしょうか?

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