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2006年9月25日

フライトプラン(2005)

 

監督 ロベルト シュヴェンケ  

 

良くできた作品だと思った。前知識なしで観ていて、テロリストから逃げる映画かなと途中まで思っていたら、全体としては緊迫感に満ちたサスペンス映画だったと気付く結果となった。

 

子供が見る映画としては、少し長すぎて最初は退屈するかも知れない。前半部はアクションに欠ける。死体は出て来るが、殺人場面はないので子供にも見せられないわけではないと思う。家族や友人、恋人といっしょに見てもいい作品だろう。勘のいい人は最初の段階でストーリーが分ってしまうかもしれないが、それでも充分楽しめるだけの演出ではないかと思う。

 

主演はジョディ・フォスターで、「タクシードライバー」の頃からの長いキャリアの持ち主だが、最近は母親役で活躍している。そして監督としても評価が上がっている。

 

話が進むに連れ、不可解なことが明らかになる。その手順が素晴らしい。主人公の娘が搭乗した記録がないということ。つまり、もしかすると私達観客は彼女の幻覚を見ていたに過ぎないのかということになる。幻覚か、あるいはトリックか、陰謀か?そこを盛り上げる演出が上手い。

 

幻覚をうまく使った近年の映画には、「ビューティフル マインド」があるが、あの映画では劇場主もだまされた。この映画でもトリックを解いていこうとして、何が正しいのか分らなくなる。さて、どんな結末が待っているのでしょうか? 悲惨でなければ良いのだが。

 

飛行機のスタッフ役も雰囲気が出ていた。機長役は悪役でも良い役でもよく見るショーン・ビーン。したがって、この機長は悪役か?と、映画通なら普通は考える。スチュワーデス役の2人、乗客役のそれぞれも不安な感じをうまく盛り上げていた。機長、スタッフがそれぞれに難しい判断をせまられ、密室での推理ドラマになり、なんとか対処しようとする姿には臨場感があった。

 

母親の娘に対する愛情、夫の死去のショック、そして特に最近の航空機事故やハイジャックに対する不安などの心理的な要因が話に重みを持たせている。騒ぎ立てた母親が拘束されたときに、乗客が拍手をする気持ちも分る気がした。 

 

でも話の設定には無理な点もある。もし娘がいるなら誰も見ないということは難しいし、機内を停電させるようなメチャクチャな母親がいたら普通なら縛り上げて動けなくする。そのような細かい点には問題があるが、全体的に緊張感ただよう良い作品だと思う。   

 

見終わった後、子連れで飛行機に乗るのが怖くなったのは私だけか?(2017.05.22改編)

 

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